作品概要

イタリア広場》は、画家のジョルジュ・デ・キリコによって描かれた作品。制作年は1954年から1956?年で、個人蔵に所蔵されている。

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《イタリア広場》は、ジョルジョ・デ・キリコにより1954年頃に制作された作品である。

描かれた時期の作風

キリコは1940年代初頭より、作品の様式と探求の対象を再び変え、バロック絵画やロマン主義絵画のような古典の世界にインスピレーションを見出だし、ネオ・バロック時代を迎える。妻イザベッラをモデルとした作品、ルーベンス風の馬のモチーフ、まるで観光絵葉書のような風景画などを、この時期に残している。本作はこの時期の作品である。

絵画の特徴

キリコが最も有名になった「形而上絵画」、つまり目に見える物の奥に潜む感情を引き起こす絵画の代表作は、1909年から1919年の間に集中している。仄暗い街の広場、実際よりも異常に長い影、人気のない通路、夢の中とも現実ともはっきりとしない、不安や憂鬱、恐怖、驚き、違和感を呼び起こすキリコの形而上絵画の世界は、アンドレ・ブルトン、サルバドール・ダリ、ルネ・マグリットなどのシュールレアリストたちを熱狂させたことで有名である。

もう一点、キリコの絵が呼び起こす画面との距離感は、演劇の世界にも大きな影響を与えた。観客が登場人物になりきって同化してしまうことなく、距離をおいて眺める心理によって生まれる「異化作用」という効果があるが、キリコの画風はこれを生み出すのに成功している。鑑賞者である我々は、どこか異次元的なキリコの画面に入り込むことなく、違和感を覚えながら、作品の画面を観察することになる。この効果は、映画監督のミケランジェロ・アントニオーニやエドワード・ホッパーの作風に影響を与えたとされる。

作風の変遷

キリコはのちに自身の「形而上絵画」を否定し、伝統的な絵画の技法や新古典主義、ネオバロックなどに興味を持ち、ラファエロやルカ・シニョレッリ、ピーテル・パウル・ルーベンスなどから影響を受ける。シュールレアリストたちは、公然とこの「転向」を批判し、キリコは彼らと絶縁することになる。

基本情報・編集情報

  • 画家ジョルジュ・デ・キリコ
  • 作品名イタリア広場
  • 制作年1954年-1956?年
  • 製作国イタリア
  • 所蔵個人蔵
  • 種類油彩、キャンバス
  • 高さ50cm
  • 横幅40cm
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