作品概要

詩人の郷愁》は、画家のジョルジュ・デ・キリコによって描かれた作品。制作年は1914年から1914年で、ペギー・グッゲンハイムコレクションに所蔵されている。

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《詩人の郷愁》は、イタリア人画家ジョルジュ・デ・キリコによる絵画である。

アポリネール

この作品は1914年に制作された、詩人、つまりギョーム・アポリネール(1880−1918)を描いた一連の作品の一つである。

アポリネールはダダイズムやシュールレアリズムなどのアヴァンギャルドの芸術家たちにとって、先駆的な役割を果たした詩人である。彼がパリに滞在した時期に、詩人、劇作家であったデ・キリコの弟とともに深い親交があったために、デ・キリコとも交流を持った。

アポリネールの詩集では「アルコール」や「カリグラム」などが有名である。句読点を一切用いないという文体は、当時としては斬新で、芸術を刷新しようというアヴァンギャルドに大きな刺激を与え、讃えられた。アポリネールは画家マリー・ローランサンとの恋の終わりを描いた《ミラボー橋》について、「ミラボー橋の下、我が恋は流れる」という詩を残したことでも知られている。

模型

デ・キリコがここで繰り返し使っているモチーフは、暗い眼鏡をかけた胸像の石膏、テーラーが使うような、顔のないマネキン、魚の型である。これらのオブジェは互いに何の関係もないが、ここでは狭い縦のフォーマットに押し込められ、閉所恐怖症のような謎の感情を起こさせる。

画面左下方のアポリネールの彫刻は、石か大理石かメタルの彫像の石膏模型と思われるが、このアポリネールの彫像が現実に存在したのか、想像上のものであるのか、未だに判っていない。魚模型の部分は、チャコールのデッサンで描かれており、本物の魚から型を取った「模型」のようである。

魚はキリスト教的なシンボルとも考えられる。マネキンはいってみれば人間の「模型」である。どのオブジェも何かが何かを象徴していて、その実在ではなく「型」を意味して、複雑な奥行きを見せている。このオブジェが巻き起こす不可思議な感情、考えが、シュールレアリストたちを熱狂させたことはよく知られている。

基本情報・編集情報

  • 画家ジョルジュ・デ・キリコ
  • 作品名詩人の郷愁
  • 制作年1914年-1914年
  • 製作国フランス
  • 所蔵ペギー・グッゲンハイムコレクション (イタリア)
  • 種類油彩と木炭
  • 高さ89.7cm
  • 横幅40.7cm
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