作品概要

ビスケットのある形而上的室内》は、画家のジョルジュ・デ・キリコによって制作された作品。制作年は1916年から1916年で、メニル・コレクションに所蔵されている。

詳細な画像を見る

《ビスケットのある形而上的室内》は、形而上派のイタリア人画家、ジョルジョ・デ・キリコが1916年に制作した作品である。デ・キリコのキャリアを形成した初期の作品で、現在アメリカのメニル・コレクションに所蔵されている。

作品の構図と背景

その他の形而上的(メタ・フィジカな)作品のように、非現実的なオブジェクトを、バラバラと部屋の中に配置している。とりわけ最も目を惹きつけるのは、題名にもなっているビスケットの存在であろう。いくつかのビスケットがパネルに取り付けられ、その配置から人の顔のようにもみえる。

また他のオブジェクトや背景に比べビスケットはより一層リアルに描かれており、観るものの視線を集中させる。このパネルのすぐ後ろには不思議な形をした枠に収まる絵画が置かれている。この絵画にはデ・キリコの、形而上絵画を描き始めた頃に、頻繁に用いたイタリア広場と景色が描かれている。さらに後方には画架や三角定規といった幾何学的な形のオブジェクトが無秩序に置かれている。

背景の奥行は影や色の変化がなく単調で、ある意味ポップな印象を受ける。そのため影もリアルに描かれたビスケットがよりリアル感を帯び、コントラストを生んでいる。色彩豊かで、水色、緑、オレンジといった明るめの配色がみられる。

制作時のキリコ

1916年は第一次世界大戦中、デ・キリコが軍役のためイタリアのフェラーラに駐屯していた。体力不足としてフェラーラの軍事病院へ移ったデ・キリコは、再び絵を描く時間をもつ。

その時期から初期に好んで描いていた景観や建物などの広い空間から、屋内や機械的なオブジェクトとより狭い空間へ興味を向ける。デ・キリコはこの軍事病院でカルロ・カッラと出会い、ともに形而上的(メタ・フィジカ)という言葉を使いはじめる。

作品をもっと見る

基本情報・編集情報

  • 画家ジョルジュ・デ・キリコ
  • 作品名ビスケットのある形而上的室内
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1916年 - 1916年
  • 製作国イタリア
  • 所蔵メニル・コレクション (アメリカ)
  • 種類油彩
  • 高さ81.3cm
  • 横幅65.1 cm
  • 更新日
  • 投稿日
  • 編集者
  • ビスケットのある形而上的室内の感想を書き込む

    こちらで、ぜひ本作品の感想やエピソードを教えてください。作品に関する質問もお気軽にどうぞ。