作品概要

不安を与えるミューズたち》は、画家のジョルジュ・デ・キリコによって制作された作品。制作年は1916年から1918年で、ジャンニ・マティオッリ・コレクションに所蔵されている。

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《不安を与えるミューズたち》は、1916から1918年の間に制作された、イタリア人画家ジョルジョ・デ・キリコの形而上絵画作品である。正確な制作年はわかっていない。

時代背景と構図

この作品は、第一次世界大戦のさなか、デ・キリコがイタリアのフェラーラに駐屯していた頃に制作された。デ・キリコは、幾何学的で神秘的なフェラーラを愛し、フェラーラをモチーフにした作品をいくつも制作した。

作品の絵画の背景には、デ・キリコが住んでいた場所の近くにある、エステンセ城も描かれている。赤錆びた古典的な建築物と工場や煙突など現代的建物を用いて、時代的コントラストをみることができる。

象徴的なミューズ

前方では2体のミューズである古代ギリシャ風の彫像が配置されている。左側の彫像は立ち、片方の彫像は青い箱にきちんと座っている。立っている彫像の頭は赤い気球のようで、座っている彫像の頭は黒いハンドルのようだ。これらの彫像は、赤いマスクや、ギリシャ神話の悲劇の女神メルポメネと喜劇の女神タリアをほのめかした、オブジェクトなど様々なものに囲まれている。

すなわちこの2体の彫像は、「悲劇と喜劇のミューズ」ともいえる。後方にはミューズの代表的存在であるアポロの彫像が台の上に載せられている。

デ・キリコは、ドイツ人哲学者ニーチェやショーペンハウアーを崇拝し、神秘的で謎の多い作品を描くようになった。ギリシャで生まれ育ったデ・キリコは、ギリシャ神話やアートに影響を受けギリシャ神話を作品のモチーフに用いている。

不安と恐怖

第一次世界大戦中に制作された、この作品は不安や恐怖を表現している、と考えられる。デ・キリコは自らの作品のレプリカを制作する事でも知られ、1945年から1962年の間、本作品のレプリカを大量に制作した。

本作品は後にアメリカの詩人シルビア・プラスにインスピレーションを与え、「不安を与えるミューズたち」や「2人のデ・キリコ」を発表した。

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基本情報・編集情報

  • 画家ジョルジュ・デ・キリコ
  • 作品名不安を与えるミューズたち
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1916年 - 1918年
  • 製作国イタリア
  • 所蔵ジャンニ・マティオッリ・コレクション (イタリア)
  • 種類油彩
  • 高さ97.16cm
  • 横幅66cm
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