作品概要

夢の変容》は、画家のジョルジュ・デ・キリコによって制作された作品。制作年は1913年から1913年で、セントルイス美術館に所蔵されている。

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《夢の変容》は、イタリア人画家ジョルジョ・デ・キリコが1913年に制作した形而上絵画である。

図像解説

キリコの空想上の、夕暮れ時の空虚なイタリア広場が舞台となっている。地平線の向こうには、黒い汽車が無機質に走っている。手前にはバナナの房がバラバラと無造作に置かれ、2つのパイナップル、そしてギリシャの彫刻の頭部が関連性なく添えられている。縦、横、斜めに描かれた、冷たく幾何学的な直線も特徴的である。

イタリアの古典的な建築物であるアーケード、および地平線にある工業系の建物は、それぞれ古代と現代を象徴し、対照的に描かれている。この描写からは、キリコ自身のイタリアの古典的自己同一性と、第一次世界大戦直前の不穏な時代背景を感じ取ることができる。

黄色い光と影のコントラストも、キリコの特徴の一つである。ここではルネッサンス絵画の正確な遠近法とは異なった、キリコ独自のずれた遠近法が用いられており、鑑賞者の不安を掻き立てている。

キリコの形而上絵画では、謎、神秘、不安、憂愁、郷愁、無機質といったキーワードがあげられる。人間の姿や感情はほとんど存在しないか、あったとしても小さく曖昧に描かれ、表情はない。

作風の変化

1909年から1919年の間に、キリコは多くの形而上絵画を制作したことで知られている。後のシュルレアリストの先駆者的存在として、ダリをはじめ多くのシュルレアリストに影響を与え、ピカソはキリコを恐れた。しかしその後、形而上派から古典主義への回帰を果たしたキリコは、シュルレアリストの裏切り者として激しい非難を浴び、「キリコは死んだ」とも言われた。この作品は、彼の制作した形而上絵画の中でも最も代表的な作品のひとつである。

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基本情報・編集情報

  • 画家ジョルジュ・デ・キリコ
  • 作品名夢の変容
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1913年 - 1913年
  • 製作国フランス
  • 所蔵セントルイス美術館 (アメリカ)
  • 種類油彩
  • 高さ63cm
  • 横幅125cm
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