作品概要

即興29(白鳥)》は、画家のワシリー・カンディンスキーによって制作された作品。制作年は1912年から1912年で、フィラデルフィア美術館に所蔵されている。

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抽象と描写の均衡

《即興29、白鳥》 は1912年にカンディンスキーによって描かれた絵画である。

彼は、芸術論「芸術における精神的なもの」を書き上げるのと時を同じくしてこの作品を制作した。本作は、カンディンスキーが「抽象と描写の均衡」を精密に計算して描いた作品である。

作品の特徴

作品の左上部には、まるで目を思わせる形状が描かれている 。キャンバス左上端にはその目の形状の外側から弓形に暗い色が配置されている。暗い色はキャンバスの左を下へ伸びていき、水平に連なる丘の様な風景的形状まで伸びている。

作品の中には、そのほかにも、丘、赤ん坊、雲、家、鳥などがあらわされたと見られる形状が存在している。

それら一つ一つの形状の放つ線や色は、キャンバス内で響き合うように交わり、そして次第に形を変えて無くなっていくかの様に描かれている。

彼は、白色を効果的に使って作品を描いた。時にキャンバス内の光を表す色として、あるいは描写的形状を強調するためにも白を用いた。本作においても、彼の白の配置は見事である。作品の中にある多くの形状の輪郭に白が用いられている。そのおかげで、それぞれの形状は、原色から中間色へと優しく広がっていくように感じられる。

キャンバスの中では、多くの描写と抽象表現が均衡し合っている。右上の水平に引かれたいくつかの線と、前述の目の形状はその交わりを拒む様に存在している。二者は、まるでお互いが独自の要素だと主張せんばかりに、作品全体の配置に参加している。

「自発性と遊び心に富んだ」画家

本作は油絵であるが、水彩画を思わせる筆の使い方や色調によって描かれている。これは、他の多くの「即興」シリーズの作品も同様である。

作品では、実に多種多彩な形状が機知に富んだ表現で描かれている。「自発性と遊び心に富んだ」と評された、まさにカンディンスキーらしい作品である。

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基本情報・編集情報

  • 画家ワシリー・カンディンスキー
  • 作品名即興29(白鳥)
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1912年 - 1912年
  • 製作国不明
  • 所蔵フィラデルフィア美術館
  • 種類油絵
  • 高さ106cm
  • 横幅97cm
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