作品概要

即興27(愛の楽園Ⅱ)》は、画家のワシリー・カンディンスキーによって描かれた作品。制作年は1912年から1912年で、メトロポリタン美術館に所蔵されている。

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美術論文との関連

カンディンスキーが「エデンの園」を描いたと言われる本作《愛の楽園Ⅱ》は、1912年に描かれた油彩画である。美術理論家でもあるカンディンスキーが、芸術への新しい展望を書いた論文『芸術における精神的なもの』を発表した翌年に制作された。「物質主義を拒み、精神と感情の理想を追求する」、「内面を掻き立てる抽象的表現と色使い」、「芸術表現と無意識の交わり」といった、カンディンスキーが論文に記した記述が大きく反映されている作品である。

絵画であり、楽曲でもある

美術と音楽の繋がりに深い興味を抱いていたカンディンスキーは、線や色を目に見える言葉、「音楽」として捉え、描写から解放された自由な感情表現を追求した。その表れとして、自身の多くの作品に楽曲名と絵画名の二つをつけたと言われる。《愛の楽園Ⅱ》も音楽的に描かれた作品であり、《即興27番》という楽曲名がつけられている。

暗い色使いの線と、多彩な色の広がりを見せる明るい色を用いた本作品中には、即興的に描かれた27の抽象物の中に、3組のカップルが湾曲したラインで抽象的に描かれている。

展示及び所蔵歴

本作品は1912年の完成後まもなく、カンディンスキー自身が発起人でもあるドイツの革新的な芸術家の集まり「ブラウエライター」による展示会で展示された。同年、作品はドイツの詩人であり作曲家でもあるヘルヴァルト・ヴァルデンが、ベルリンに新しく開いたデア・シュトルム画廊に展示される。1913年にはニューヨークのアーモニーショーでカンディンスキーの個展が開かれ、本作はその個展において、近代写真の父とも呼ばれるアメリカの写真家であり、近代美術や前衛美術の普及に努めたアルフレッド・スティーグリッツの目に留まり、即座にアルフレッド自身の絵画コレクションとして購入された。現在は、ニューヨークのメトロポリタン美術館に所蔵されている。

基本情報・編集情報

  • 画家ワシリー・カンディンスキー
  • 作品名即興27(愛の楽園Ⅱ)
  • 制作年1912年-1912年
  • 製作国ドイツ
  • 所蔵メトロポリタン美術館 (アメリカ)
  • 種類油彩、キャンバス
  • 高さ120.3cm
  • 横幅140.3cm
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