作品概要

コンポジションVIII》は、画家のワシリー・カンディンスキーによって制作された作品。制作年は1923年から1923年で、ニューヨーク、ソロモン・R・グッゲンハイム美術館に所蔵されている。

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《コンポジションVIII》は、ワシリー・カンディンスキーが30年ほどかけて取り組んだ10枚の《コンポジション》シリーズの中の一作品である。

制作された1923年は、彼がバウハウスで教鞭を取っていた頃であった。絵画や彫刻、建築、工芸に革新的な方法を用いたドイツの総合造形学校である。

作品の特徴

本作は、前作の《コンポジション》V(1910年)、 VI(1913年)、VII(1913年)を特徴付けていた色彩のうねりや折り重なる流線、それらが生み出すカオス的な雰囲気とは一変した作風となっている。

本作では円や半円が互いに呼応するかのように点在し、大小様々な三角形と多数の長方形が画面全体に黒い線によってリズミカルに刻まれている。

そして画面左上の大きな黒い円がすべてを統合するような存在感を見せている。

シュプレマティズム

落ち着いた色彩を背景に、幾何学的な要素のみでダイナミックに構成されたこの作品は、まさに美術におけるシュプレマティズム(絶対主義)を代弁するものである。

シュプレマティズムとは、ロシアの画家マレービッチが1913年に提唱した抽象絵画の観念。絵画は四角、円、三角形、十字形で構成され、それ自体で価値をもつべきとするものである。

カンディンスキーは1911年に『芸術における精神的なもの』において、「芸術の第一目的は作家の奥にある感覚の表現である」と述べている。

まさに、この作品の「内的必然性」は私たちに多くを語りかけてくるのである。

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基本情報・編集情報

  • 画家ワシリー・カンディンスキー
  • 作品名コンポジションVIII
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1923年 - 1923年
  • 製作国不明
  • 所蔵ニューヨーク、ソロモン・R・グッゲンハイム美術館
  • 種類油彩
  • 高さ140cm
  • 横幅201cm
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