作品概要
《白の上にII》は、画家のワシリー・カンディンスキーによって制作された作品。制作年は1922年から1923年。

ホン作品は、カンディンスキーがドイツのバウハウス(美術と建築の教育を行った学校)で教官として勤めていた時代(1922-1933)に描かれた抽象画である。
この絵は彼の有名な作品の一つで、原色や幾何学的な形からカジミール・マレーヴィチのシュプレマティズム(絶対主義)を彷彿させるようだと評されている。
作品の特徴
カンディンスキーは音楽を聴きながら、本作を含めた幾つかの作品を作成した。音楽によって呼び起こされた彼の感情が作品に表現されている。
正方形の白色のキャンパスを背景に鮮やかな有彩色の三角や四角、そして幾何学的な図形が描かれており、二本の長い黒色の斜線がそれらを引き裂いているように見える。
背景の白色は人生の中に存在する全ての可能性と機会、そして平穏と静寂を表現している。その一方、それを引き裂く黒色は消滅と虚無、つまりは死を表している。
本作では人生の中にある可能性や機会が、死というものによって一瞬で奪われるというカンディンスキーの人生観が描かれている。
こちらで、ぜひ本作品の感想やエピソードを教えてください。作品に関する質問もお気軽にどうぞ。