作品概要
《聖セバスティアヌスの殉教》は、画家のレオナルド・ダ・ヴィンチによって制作された作品。制作年は?で、ルーヴル美術館に所蔵されている。

2016年12月に発見されたレオナルド・ダ・ヴィンチのドローイング。長らく未発見であったダヴィンチ作品であり、その評価額は1580万ドル(約18億1900万円)に昇ると見られている。
引退した医師が所有
本作は、医師を引退した男性がフランス・パリの競売会社タジャンに持ち込んだもの。この男性は、その父親が収集していた額に入っていない14点の絵画をタジャンに持ち込んだが、同社の鑑定士が注目。
アメリカ・メトロポリタン美術館の専門家によって再び鑑定が行われた結果、左利きであったダヴィンチ特有の陰影、そして裏面に記された独自のサインによって、ダヴィンチ作であることが明らかになった。
聖セバスティアヌスの殉教がテーマ
本作は、キリスト教の聖人である聖セバスティアヌスが殉教した瞬間がテーマとなっている。聖セバスティアヌスは、3世紀にローマのディオクレティアヌス帝によるキリスト教迫害で殺害されたとされており、しばしば柱に縛られて矢に射られる姿が絵画の題材となってきた。
これまでも、ダヴィンチが聖セバスティアヌスの殉教をテーマとして作品を描いたことは知られており、その『アトランティコ手稿』には8枚の作品が彼の手によって描かれたことが明らかになっている。
裏面には光と影の略図
作品がダ・ヴィンチによるものと認められた要因の1つは、その裏面に光と影に関する注意書きと略図が記されていたことがある。ダ・ヴィンチは、光学に深い関心を持っており、この点も本作がダヴィンチ作と認められた理由となった。
ルーブル美術館で展示
同作には高い評価がつけられたものの、オークションの販売にかけられるのではなく、すでにルーブル美術館に引き渡された。
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