作品概要
《我が子を食らうサトゥルヌス》は、画家のピーデル・パウル・ルーベンスによって制作された作品。制作年は1636年から1637年で、プラド美術館に所蔵されている。

フランシスコ・デ・ゴヤの作品として著名な《我が子を食らうサトゥルヌス》は、ルーベンスによっても描かれている。
神話では子供を次々と飲み込んでいったとされるサトゥルヌスだが、ルーベンス版もゴヤ版も子供を食いちぎっている様子として描かれている。ルーベンスの繊細なタッチと鮮やかな色使いは、ゴヤ版と異なる印象を与えているものの、逆にその明るい色調がサトゥルヌスの異常性と子供の顔との対比を生み出している。
描かれた土星?
本作におけるサトゥルヌスの頭上には、光り輝く3つの星が描かれている。これらは一般的に、2つの衛星を持った土星だと言われることがあるが、実際に衛星が発見されたのはルーベンスの死後であるため、これらは土星ではない。
来歴
本作は、スペイン国王フェリペ4世の館のために描かれたが、現在はゴヤ版と同様に、スペインのプラド美術館に展示されている。
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