作品概要

ローマの硬貨を持つ男の肖像画》は、画家のハンス・メムリンクによって描かれた作品。制作年は1480年から1480年で、ベルギー王立美術館に所蔵されている。

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『ローマの硬貨を持つ男の肖像画』はハンス・メムリンクが1480年に描いた油彩の板絵であり、現在はベルギー王立美術館に所蔵されている。

帽子からコートまで真っ黒なこの男性の服装は、15世紀後期のイタリアの流行を完璧に取り入れたものである。さらに、彼は真っ直ぐに鑑賞者を見つめているが、この仕草は他のメムリンクの肖像画では見られないものである。その表情は夢見心地であり、どこか自分の世界に閉じこもっているように見える。また、彼の左手にある硬貨はネロが皇帝だった時代のローマ帝国で製造されたものであり、彼が人文主義に注目していたことの象徴でもある。そして、画面下部には2枚の月桂樹の葉、背景には一本のヤシが描かれている。

この男性の身元は未だ不明であり、現段階では描かれた当時にアントワープかブルッヘに住んでいたイタリア人のうちの誰かであり、その土地の画家たちにしばしば作品を依頼していた人物だと考えられている。

名前が挙がっているのはベルナルド・ベンボやニッコロ・ディ・フォルツォレ・スピネッリなどである。ベンボはフィレンツェの人文主義者であり、硬貨コレクターだったうえ、月桂樹の葉とヤシを自身の紋章としていた。スピネッリはフィレンツェの芸術家であり、彼が亡くなったのは19世紀前期にこの作品が購入されたリヨンだった。実は、この作品は元々アントネッロ・ダ・メッシーナというイタリア人画家が描いた自画像として認識されていた。ようやくメムリンクの作品だという見解が示されたのは1871年になってからである。

基本情報・編集情報

  • 画家ハンス・メムリンク
  • 作品名ローマの硬貨を持つ男の肖像画
  • 制作年1480年-1480年
  • 製作国フランドル
  • 所蔵ベルギー王立美術館 (ベルギー)
  • 種類板絵、油彩
  • 高さ31cm
  • 横幅23.2cm
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