作品概要

聖ラウレンチオ》は、画家のフランシスコ・デ・スルバランによって描かれた作品。制作年は1638年から1639年で、カディス県立美術館に所蔵されている。

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『聖ラウレンチオ』は1938年から1938年にかけて、スルバランがへレースのカルトゥジオ会の祭壇ついたてに描いたものである。他の5枚は祭壇衝立の15メートルを超える高さに配置されるものということもあり、工房作であった。

しかしこの一枚のみは不思議なことにスルバラン自身が描いたものである。その抜きんでた洗練さと繊細さがそれを証明している。作品の中で聖ラウレンチオは祈る姿で地面に腰を下ろしている。聖者の身体にもたせかけられているのは、彼がその上で生きながらにして焼かれた鉄格子である。これは彼の殉教を示す印である。背景には木々が広がり、銀色を帯びた緑系統と黄色を帯びた茶系統の色調の絶妙な混合で、静かな瞑想の雰囲気を醸し出している。

まるでこの世が念頭からなく、心が聖なる想いのうちに慰めを求めている一瞬のようである。さらには、鋭い輪郭線によって聖人の孤独な横顔を浮かび上がらせている。聖ラウレンチオが来ている赤い祭服(ダルマチカ)が、空の緑がかった黄色とのコントラストをなしている。背景のあたたかな自然があたかも聖者の雰囲気と一体化しているようでもある。

この小さな作品は、祈りをささげる人間の内にひそめた感情の表現という点では、ほとんど完璧に近いものであると言えよう。感動や動きをにおわせる外面的な気配はスルバランの手によって注意深く取り除かれ、絶対的な自己集中の一瞬が画面の中に作られているのである。

基本情報・編集情報

  • 画家フランシスコ・デ・スルバラン
  • 作品名聖ラウレンチオ
  • 制作年1638年-1639年
  • 製作国スペイン
  • 所蔵カディス県立美術館 (スペイン)
  • 種類カンヴァス、油彩
  • 高さ60cm
  • 横幅79cm
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