作品概要

初聖体拝領》は、画家のパブロ・ピカソによって制作された作品。制作年は1869年から1869年で、ピカソ美術館に所蔵されている。

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ラ・コルーニャ美術学校で学んでいる頃に、わずか15歳のピカソは初の大きな油絵を完成させた。『初聖体拝領』である。(キリスト教の儀式:カトリックとしてクラスを受けて、それを終えて、カトリック信者となるセレモニー)この作品はバルセロナの主要な展覧会に出展され、地域の報道各社の話題となった。

ピカソは青の時代やキュビズム時代に代表される作品が最も有名であるが、彼の画家人生の初期においてはこのような伝統的な手法によるアカデミック絵画が描かれていたのである。ピカソは後にこう語っている。「私は15歳にて既にベラスケスのように描くことができた。そして子供のような絵を描くまでに80年もかかったのだ。」

この絵画は、19世紀終わりのアカデミック絵画が要求する、型にはまった伝統的な絵画であり、幼い少女が祭壇の前にひざまずき、カトリック教徒として初聖体拝領を受けているシーンをドラマティックに表現しており、それゆえに少女から大人の女性への変容を象徴的に描き出している。ピカソは、少女の真っ白なセレモニードレスと、祭壇の白い布と全体を照らしているろうそくの光とをリンクさせ、この場面を劇的な描写とすることに成功している。

少女から大人の女性へと変容に焦点をあてたのは、おそらく偶然ではないだろう。ピカソの実の父(彼自身も画家であった。)がこの作品中で男性像のモデルとなっており、それはピカソの他の重要作品と比べると異質であるからだ。つまりこの作品は、ピカソの絵画界へのデビュー作品であり、ピカソ自身の芸術性が、幼少時代から成年のものとなっていく変容を示したものと言える。

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基本情報・編集情報

  • 画家パブロ・ピカソ
  • 作品名初聖体拝領
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1869年 - 1869年
  • 製作国不明
  • 所蔵ピカソ美術館
  • 種類油彩
  • 高さ166cm
  • 横幅118cm
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    1. 匿名

      1869年ではなく、1896年では?