作品概要

臨終の床にいるヴェネティア・レディー・ディグビー》は、画家のアンソニー・ヴァン・ダイクによって制作された作品。制作年は1633年から1633年で、ダリッジ・ピクチャー・ギャラリーに所蔵されている。

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『臨終の床にいるヴェネティア・レディー・ディグビー』は1633年にアンソニー・ヴァン・ダイクが制作した油彩作品である。1633年、ケネルム・ディグビー公の若くて美しい妻ベネティア・スタンレイが突然の亡くなり、その亡骸を描いた作品である。

宮廷御用達の肖像画家

ディグビー公は床に伏せた妻を目にし、ヴァン・ダイクを呼び寄せ、肖像画を描くよう依頼した。ベネティアの蒼白な顔だけが真実を語っているかのようである。その頃のヴァン・ダイクは、英国の宮廷御用達の肖像画家として華麗な成功を収めていた。ここでは医学が十分に発達する前の世界のこの悲劇的な病と死をこの作品に込めている。

ベネティア・スタンレイ(1600?33)は見事な美しさと、若くて性的放縦で悪評の高い人物としても知られており、17世紀の貴族社会においては耐え難い様子でもあった。夫であるケネルム・ディグビー公は詩人で、科学者であった。ディグビー公は1625年に家族に反対を受けながら秘密のうちにベネティアと結婚し、妻を心の底から愛していたとされる。

描かれた永遠の美

ベネティアが思いもよらず、寝ている間に突然死したのは1633年の夜である。悲しみにくれたディグビー公はヴァン・ダイクを呼び、妻の一時的な永遠の美を描くよう依頼した。ディグビー公は本作品について、「ヴァン・ダイクが描いた作品の中で最も素晴しい作品であり、ヴァン・ダイクは彼女の死から2日目にこの作品を描いた」という記述が残っている。

ヴェネティアは自然に横たわり眠りについているようである。彼女を取り巻くすべての詳細を描いている。作品の中の表情はヴェネティアそのものであり、部分的に変えたり脚色をしたりしていない。

ただひとつだけ変わったことがあるとすれば、バラの花がベッドカバーの上に置かれていることであろう。ヴァン・ダイクは、ヴェネティアは死んだのではなく、あくまで眠っていて、彼女の魂が天国の青い空に浮かぶ雲のまわりを漂っているということを伝えたかった。

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基本情報・編集情報

  • 画家アンソニー・ヴァン・ダイク
  • 作品名臨終の床にいるヴェネティア・レディー・ディグビー
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1633年 - 1633年
  • 製作国イギリス
  • 所蔵ダリッジ・ピクチャー・ギャラリー (イギリス)
  • 種類油彩
  • 高さ74.3cm
  • 横幅?81.8cm
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