作品概要
《アレクサンドリアの聖カタリナ》は、画家のミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオによって制作された作品。制作年は1598年から1598年。

「アレクサンドリアの聖カタリナ」は1598年にイタリアバロック式画家の巨匠、カラヴァッジョによって描かれた油彩画で、スペイン、マドリッドのティッセン=ボルネミッサ美術館のコレクションとして保管されている。
殉教者である聖カタリナは聖像学において広く認知された存在であり、高貴な家の出身である彼女は幻視を得た後、クリスチャンとしてその身を捧げた。聖カタリナは18歳の時、ローマ皇帝マクセンティウスと対峙し、皇帝に仕える異教徒の哲学者たちをキリスト教徒へと改宗させることに成功した。
また、皇帝により投獄された後も、彼女は皇后や軍の指揮官までもキリスト教へ改宗させたため、皇帝は自らの妃と共に彼らを処刑し、聖カタリナには車裂きの刑を課した。しかし、伝説によると車輪は聖カタリナが触れた途端壊れてしまい、そこで皇帝は斬首刑を言い渡し、処刑したという。
彼女は後に図書館や司書をはじめ、教師や記録保管人など知識や教育に関わる者や、車によって生計をたてる者の守護霊となった。彼女の殉死はガレリウス帝のキリスト教徒迫害が行われた305年だと考えられていた。
また、11月25日は彼女の祭日と定められていたが、1969年に歴史家たちは彼女は実在しなかったとし、聖人暦から除くよう主張。教会はこれに従った。
しかし、多くの歴史家たちはその説が正しいとしながらも、教会は2002年に彼女を聖人暦に戻している。彼女は「美しさ、勇敢さ、処女性、知性」の象徴とされている。
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