作品概要

ラオコオン(ラオコーン)》は、画家のエル・グレコによって制作された作品。制作年は1610年から1614年で、ナショナル・ギャラリー・オブ・アートに所蔵されている。

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本作は、1610年から1614年頃に作成されたエル・グレコの油絵である。グレコの晩年の作品である《ラオコオン》は、グレコの生涯の中で唯一ギリシャとローマの神話をテーマにした絵画である。神話はルネッサンスの巨匠たちにとって重要なテーマであったに関わらず、グレコについてはこの神話を扱った唯一の作品が異例な存在として考えられている。

題名にあるラオコオンとは、神話上のイーリアスの神官。敵対するギリシャ軍の策略であるトロイアの木馬を城内に引き込もうとする市民をいさめようとしたラオコオンは、戦略の女神・アテーナーの怒りを買ってしまう。アテーナーは巨大な蛇を二頭海から出現させラオコオンと一緒にいた息子たちを襲わせる。まさにその場面が本作品中で描かれているのである。一方で、絵の背景に描かれているのはイリーアスではなくトレドの街であるといわれている。

本作を描くにあたってグレコは、紀元前160年から紀元前20年頃にロドス島の彫刻家たちによって制作された『ラオコオンとその息子たちの像』から大きなインスピレーションを得ていたと考えられている。

グレコが完成させた絵画では、人物像が引き伸ばされ、あえて空間の均衡を崩したマニエリスムの手法を用いている。

マニエリスム自体、その代表的な画家であるミケランジェロがこの彫刻を目の当たりにして、調和を重んじるルネサンス様式に終わりを告げて確立していったものである。この手法を用いることでグレコは、強い感情が渦巻く空気感をキャンバスに表現することに成功している。

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基本情報・編集情報

  • 画家エル・グレコ
  • 作品名ラオコオン(ラオコーン)
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1610年 - 1614年
  • 製作国不明
  • 所蔵ナショナル・ギャラリー・オブ・アート (アメリカ)
  • 種類油絵
  • 高さ142cm
  • 横幅193cm
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