作品概要

フリツァ・リードラーの肖像》は、画家のグスタフ・クリムトによって制作された作品。制作年は1906年から1906年で、オーストリア美術館に所蔵されている。

詳細な画像を見る

フリツァ・リードラーの肖像は、画家クリムトの手がけた肖像画の中で最も展示されている作品の一つである。

本作の発表の前年、1905年に、クリムトはウイーン分離派を脱退し、この年オーストリア芸術家連盟を結成した時期であった。クリムトは50代ころから、それまで高く評価された金装飾、いわゆる黄金の時代、を過ぎ、幾何学模様と多様な色彩を用いるようになるが、本作はそこに至る少し前に制作されたものである。

作中の椅子、リードラー夫人の頭部の背景に配されたデザイン、そして、絵画全体の背景に注目したい。特に顔の後ろに配された模様により、彼女の表情が額縁に入れられたように強調されているのを感じないだろうか。そこには不思議な幾何学模様が使用され、画家の作品の傾向が転換しつつあったころを見て取ることができるであろう。

直覚的、あるは体格的な線により複雑に描かれた模様は遠近感がなく、写実的に描かれたモデルの描写と相まって、不可思議な印象を与える。また、モデルが着る衣装の模様や表現も、部分部分で変化しており、全体に不一致な印象を覚えるだろう。

無機的な表情、装飾的でリズミカルな幾何学模様の間に見られる対比は、比喩表現と抽象的な表現の両方を感じさせ、画家がこの後迎える変化を予感させる。また、クリムトは古代エジプトの芸術作品をウイーン美術館において鑑賞、研究していたと言われており、こうした研究結果が本作品に影響しているとも言えるだろう。

作品をもっと見る

基本情報・編集情報

  • 画家グスタフ・クリムト
  • 作品名フリツァ・リードラーの肖像
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1906年 - 1906年
  • 製作国オーストリア
  • 所蔵オーストリア美術館 (オーストリア)
  • 種類油絵
  • 高さ153cm
  • 横幅154cm
  • 更新日
  • 投稿日
  • 編集者
  • フリツァ・リードラーの肖像の感想を書き込む

    こちらで、ぜひ本作品の感想やエピソードを教えてください。作品に関する質問もお気軽にどうぞ。