作品概要
《バディア家の祭壇画》は、画家のジョット・ディ・ボンドーネによって制作された作品。制作年は1300?年から1320?年で、ウフィツィ美術館に所蔵されている。

『バディア家の祭壇画』はイタリアの画家ジョット・ディ・ボンドーネが1300年頃に描いたテンペラ画である。この作品の具体的な完成時間は未だに不明であり、14世紀の前期から1320年前後と幅広く想定されている。現在、『バディア家の祭壇画』はイタリアフィレンツェのウフィツィ美術館にて所蔵されている。
『バディア家の祭壇画』がジョットの作品と認識される理由としては、ジョットと同期の芸術家であるロレンツォ・ギベルティとジョルジョ・ヴァザーリが自分の著作にて「バディアフィオレンティーナの主祭壇に飾られている祭壇画はジョットの手によるもの」だと言及しているからである。
しかし、二人の記載以降、『バディア家の祭壇画』に関する資料は存在しなくなり、長い間行方不明になっていたのではないかと推測されている。後の19世紀にて、『バディア家の祭壇画』はフィレンツェにあるサンタ・クローチェ聖堂の書庫にて偶然見つかった。
この作品は5つの額装された肖像画とによって構成されている。中央にあるのは聖母マリアと幼児キリストの聖母像が描かれている。その他の肖像画は左から順にミラのニコラオス、福音記者ヨハネ、聖徒ピーターそして聖徒ベネディクトのものとなっている。ジョットはこの作品を作成する際、頻繁に明暗法を使っている。
明暗法が使われている具体的な場所は聖徒ニコラオスの衣類や司教杖、そして聖徒ピーターのストールなどと多数ある。同じような明暗法の手法はジョットの他の作品(例えば、『リミニの十字架像』)でも使われている。
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