作品概要
《7月14日》は、画家のパブロ・ピカソによって制作された作品。制作年は1901年から1901年で、ソロモン・R・グッゲンハイム美術館に所蔵されている。

「7月14日」は、1901年(ピカソ20歳頃)に制作された。ピカソが独特の作風を確立する前に描かれた作品である。作品は「ムーラン・ドゥ・ラ・ギャレット」(1900年秋)の複製である。
ピカソは、落ち着いた色彩と明確な輪郭線により、1900年から1907年に掛けてフランス・パリの生活において抱いたイマジネーションを表現している。作品では、祝祭にて花火が打ち上げられ、群衆は歓喜の声をあげて祝祭を歓迎する様子を描写している。ピカソは、群衆の描写にあたり、左右の対比を強調している。右側の群衆は、赤色と青色の調和によって表現されている。個々の描写はないに等しく、くさび形で描かれている。
一方、左側の群衆は、白色、黄色、緑色、ピンク色、淡青色の色彩を用いて個々で描写され、顔の輪郭は黒色の太線にて縁取られている。例えば、白色のシャツを着た男性は右手に顎を乗せ、気難しそうな印象を受ける。また、作品の創り出す空間は「動」であり、人物が高速で動いているように描かれている。左側前方の群衆は見る側に対して向かってくる迫力があるが、右側の群衆と背景にある階段状屋根の輪郭が一定の筆遣いにて描かれている為、統制がとれた構成となっている。
現在、「7月14日」は、ソロモン・R・グッゲンハイム美術館(アメリカ・ニューヨーク州)にて展示されている。
こちらで、ぜひ本作品の感想やエピソードを教えてください。作品に関する質問もお気軽にどうぞ。