作品概要

春のはじめのころ》は、画家のサルバドール・ダリによって制作された作品。制作年は1929年から1929年で、ダリ美術館, フロリダに所蔵されている。

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おそらく本作はダリの初期シュールレアリストとしての作品のうち最も有名なものであろう。本作はダリがシュールレアリスム運動に参加する数か月前に描かれており、フロイト的なモチーフが散見される。

フロイトは幼年時代の経験が大人になった時の感情に影響を与えていることを指摘していた。ダリはこれを受けて、キャンバスの中央部に自らの少年時代の写真を貼り付け、絵画内に描かれる様々なモチーフがそれぞれ自らの少年時代の記憶と関連していることを示そうとした。ダリ自身は本作を「真に性的な興奮状態」であると言及しており、彼は画面を緻密な表現を使ってショッキングなイメージであふれさせようとした。

本作の画面を注視していると、まことに多様で不穏な事物たちがみえてくる。ポストカードに描かれている、休日を楽しむかのような船の上の人物は、本作から衝撃を受けるであろう鑑賞者を表している。ポストカードの上部には、禁忌的で性的な男女が描かれている。カマキリが覆いかぶさっている顔のイメージは、画家が少年時代に抱いた恐怖感を思わせる。スーツを着た男性はもう一人の男性にもたれかかっている――父親と息子が、それを遠くから眺めている――そして、前景ではカラフルな甕と髪の生えた魚が接合している。

本作はダリが精神的に極度に疲弊していた時期に制作された。この時期、彼の父は徐々にダリが普通でない専門的な職業を選択したことに失望していっていた。本作中に登場する男性と少年の人物像は、その後のダリの作品にもみられる。この2人の人物は、父親と和解したいというダリの願いを表象しているという見解があるが、一方で少女とフロイドを示すという説もある。画面向かって左側で座っている人物は、沈思する父親を表しているとされる。

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基本情報・編集情報

  • 画家サルバドール・ダリ
  • 作品名春のはじめのころ
  • 分類絵画
  • 制作年1929年-1929年
  • 製作国不明
  • 所蔵ダリ美術館, フロリダ
  • 種類パネルに油彩とコラージュ
  • 高さ49.5cm
  • 横幅64cm
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