作品概要
《コンスタンチノープル皇帝戴冠》は、画家のアントニオ・ヴァッシラッキによって制作された作品。制作年は?年から?年で、アルベルティーナに所蔵されている。

作品
フランドル伯ボードゥアン9世がコンスタンチノープル皇帝、すなわちラテン帝国初代皇帝のボードゥアン1世として、ヴェネツィア元首エンリコ・ダンドーロにより戴冠される場面である。画面前方に先触れをするトランペットを吹き、ティンパニー、太鼓を叩く者たちがおり、広場や欄干には見物客が集まっている。
人物
ボードゥアン1世(1172年7月ー1205年頃)は、コンスタンチノープルに建国されたキリスト教国家であり、十字軍国家の一つでもあるラテン帝国の初代皇帝である。フランドルとエノー伯として、彼は第4回十字軍で最も目覚ましいリーダーの一人であった。その出軍でコンスタンチノープルを奪取し、ビザンチン帝国の大部分を征服し、ラテン帝国を建国に至った。彼はブルガリア皇帝カロヤンとの戦いに負け、最期を牢屋で過ごした。
戴冠式
皇帝の地位は、当初ヴェネツィア元首エンリコ・ダンドーロに与えられたが固辞した。そしてボードゥアン9世と十字軍の名ばかりのリーダーであったモンッフェラート侯が候補に上がった。モンッフェラート候の方が優勢であったがビザンチンとの繋がりがあり、一方、ボードゥアンは若く、勇敢、敬虔で高潔であり、十字軍の誓いを厳格に守った数少ない者のうちの一人であり、軍隊でも最も人気のあるリーダーであった。ヴェネツィア側の支援もあり、1204年5月9日ボードゥアンが選出され、5月12日に戴冠を受けた。戴冠式の間、ボードゥアンは非常に高価な宝石を身につけた。それはビザンチン皇帝が62,000銀マルクで持ってきたものであった。
収蔵
アルベルティーナはオーストリアのウィーンにある美術館で、世界でも有数の版画の展示室がある。およそ6万5千枚の素描、100万枚の巨匠の版画、同時に近代のグラフィック作品、写真、建築デッサンを所蔵している。
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