作品概要
《習作(人物像)》は、画家のアントニオ・ヴァッシラッキによって制作された作品。制作年は1590?年から1590?年で、モーガンライブラリーに所蔵されている。

作者について
この素描画は、アントニオ・ヴァッシラッキ(別名Aliense アリエンセ)作としてモーガン・コレクションに加えられた。
2010年、Bert Meijer氏はライブラリー学芸員へのメールで、作者が誰であるかの疑問を呈し、パルマ・ジョーヴァネが作家であるとの研究を信じるとした。一方、以前はパルマ・ジョーヴァネの筆致に似ているとしていたRoger Rearick氏は、2001年のライブラリーの学芸員との会話にて、様々な面を考慮すると、ヴァッシラッキが作者であるとした。
ヴァッシラッキについて
ヴァッシラッキは、パオロ・ヴェロネーゼの下で見習いをした後、ドメニコ・ティントレットの工房に所属することとなった。ドメニコは数多くの依頼を受けていたヤコポの息子である。1578年から1582年の間、ヴァッシラッキはヴェニスのドゥカーレ宮殿の大評議会の間の装飾を請け負った。ドメニコとヴァッシラッキは商人学校の宿の壁と天井の装飾をし、サンタ・カテリーナ教会に大きなキャンバス画を6枚、サン・ジョルジオ・マッジョーレ教会に3枚の絵を納めた。その後、すぐにペルージャからの委託を受けた。
1584年から『ヴェネチアの画家組合』のメンバー、1600年にはヴェネチアで活発な外国人のコミュニティ『ギリシャ人の聖ニコラ組合』のメンバーとして登録されている。1591年『商人組合』と契約を結び、ヴェネチアのサン・ジョバンニ・エレモシナリオ教会、サン・アンジェロ・ラファエレ 教会、サン・ザッカーリア教会などに作品を描いた。
収蔵者について
モーガン・ライブラリー&ミュージアム(正式にはピアポント・モーガン・ライブラリー)は、ニューヨークのマンハッタン近くにある美術館と学術図書館である。1906年にP・モルガン氏の私設図書館として創設され、写本や活版本(稀な装丁本も含まれる)、版画や素描が収蔵されている。
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