作品概要
《聖母被昇天》は、画家のアントニオ・ヴァッシラッキによって制作された作品。制作年は1610年から1620年で、ブダペスト美術館に所蔵されている。

題材
《聖母被昇天》は、カトリック教会の説によると聖母マリアが天へ召される時、身体と魂が共に天国へ運ばれとされる場面を描く。
1950年にローマ教皇ピオ12世が、聖母マリアが身体と魂が天に昇ったことが、公式に真の教義であることを宣言したが、何世紀も前からカトリックの文化と芸術に根ざしてきた。ピオ12世は聖母マリアが被昇天の前に亡くなったかどうかの疑問点をわざと解決しないままにしたが、最も一般的な教えでは、彼女はその前に亡くなったとしている。
正教会の伝統によると。聖母マリアは一般的な死を迎えたとする。死について正教会は聖母の就寝と表現する。中世盛期の間、被昇天のあり方が議論を呼ぶもので合ったため、宗教改革の時代までこのテーマはしばしば避けられたが絵に描くことは一般的であった。
一方、中世後期、被昇天の絵画はゴシック時代のシエナ派とともに頻繁に見られるものとなった。16世紀からイタリアを皮切りにどこにおいても、彼らは普通であらなければならなくなった。「聖マリアの戴冠」や「 雲の中で待つ三位一体像」と合わせ描かれることもある。このテーマはバロック様式によく合うものであった。
収蔵
ブダペスト国立西洋美術館は、国内外の芸術作品をコレクションしている。様々な時代のヨーロッパの芸術品は10万点以上を数える。他にはエジプト、古代、古い時代の彫刻や巨匠の作品、近代作品やグラフィック作品を収集している。
作者
ヴァッシラッキは、1584年から『ヴェネチアの画家組合』のメンバー、1600年にはヴェネチアで活発な外国人のコミュニティ『ギリシャ人の聖ニコラ組合』のメンバーとして登録されている。1591年『商人組合』と契約を結び、ヴェネチアのサン・ジョバンニ・エレモシナリオ教会、サン・アンジェロ・ラファエレ 教会、サン・ザッカーリア教会などに作品を描いた。
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