作品概要

キリストの聖別・キリストの生涯》は、画家のアントニオ・ヴァッシラッキによって制作された作品。制作年は1592年から?年で、サン・ピエトロ教会に所蔵されている。

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題材について

この作品は新約聖書の四つの福音書に書かれている《キリストの聖別》の場面を描いている。キリストの頭もしくは足へ香油を垂らし聖別する出来事が載っている。
マタイ26章、マルコ14章、ヨハネ12章には南方のベタニア(現在、パレスチナ人の村アル=エイザリヤにあたると言われる)で起こり、マリア、マルタ、ラザロ兄弟も含まれるとしている。ルカによる福音書では、無名の罪の女がこの出来事に関わり北の地域で起こったとし、7章で北のナインやカペナウムの街でキリストが祭礼を行なっていたと示している。香りと共にご聖別をすることは、この時期の書籍によく記される行いである。しかし、ヨハネやルカによる福音書に述べられるように、キリストの足を長い髪で拭くのは他に言及されておらず、例外的な振る舞いと見られていたに違いない。

芸術における「キリストの生涯」について

キリスト教芸術において、一連の物語としての《キリストの生涯》は、主イエスの地上での生涯で起こった出来事を語る様々な題材で構成されている。『栄光のキリスト(王座についた荘厳な姿で描かれる)』などと言った、物語性のない信仰対象として主の永遠の命を描いた他の多くの題材とは区別されている。
しばしば一連の作品としてまとめられ、本のイラストや壁画まで様々な手法で創作される。そして物語の形をとるテーマのほとんどは、しばしば単独で作品のテーマとなることもある。

もっとも一般的には、キリストの誕生と子供時代、十字架への磔と復活へと至るキリストの受難をテーマにしてまとめられる。ほとんどは、このうちの一群のみを作品とするが、聖マリアの生涯と合わせる作品もある。
キリストが師として活動していた頃(受難の前の日まで)をテーマとした作品は、中世では比較的少ない。ルネッサンス時代から、またプロテスタントのアートにおいてはテーマの数が増えたものの一連の絵画作品が珍しいものとなり、印刷物、特に本の挿画として一般的なものとなった。
この作品では、ルカによる福音書第2章に描写されている。

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基本情報・編集情報

  • 画家アントニオ・ヴァッシラッキ
  • 作品名キリストの聖別・キリストの生涯
  • 英語名Life of Christ - Anointing
  • 分類絵画
  • 制作年1592年 - ?年
  • 製作国イタリア
  • 所蔵サン・ピエトロ教会 (イタリア)
  • 種類油絵
  • 高さ?cm
  • 横幅?cm
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