作品概要
《5月の絵》は、画家のパウル・クレーによって制作された作品。制作年は1925年から1925年で、メトロポリタン美術館に所蔵されている。

《5月の絵》は、スイス出身の芸術家パウル・クレーによって1925年に制作された水彩画である。メトロポリタン美術館に所蔵されている。
さまざまな作風を用いた画家
スイス出身、ドイツ国籍を持つ画家、版画家であるパウル・クレーは、もともとドイツの表現主義のグループ、「青騎士」に属していた。その後、戦時期の影響力の大きいドイツの美術学校であるバウハウスで教鞭をとった。しかしながら、クレーの多様な作品体系は、単一の芸術的運動、すなわち「派」に従って分類することはできない。時には幻想的で子供っぽく、あるいは皮肉の効いた作品は、ニューヨーク派や他の20世紀の多くの芸術家たちにインスピレーションを与えた。
四角形を組み合わせた「魔方陣」シリーズの一つ
1914年にアウグスト・マッケとともにチュニジアを訪れた後、彼は色に魅了されるようになった。このことは、クレーの成熟したスタイルにおいて支配的なものとなった。この作品は、そのチュニジア旅行の際に生まれた、パウル・クレーの「魔方陣」シリーズの一作である。クレーは、風景を絵の枠を越えて広がる正方形に分割することにより、抽象化の力を最大限に活用した。正方形自体は、モザイクを形成するために組み立てられた奇妙な形の石として見ることができる。 この作品はまた、クレーの色理論へのこだわりを明らかにし、バウハウスにおける彼の教えを伝えるものとなっている。
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