作品概要

装飾文字D:バチカンのペンテコステ》は、画家のロレンツォ・モナコによって制作された作品。制作年は?年から1396年で、バチカン図書館に所蔵されている。

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この作品はイニシャル「D」の中にペンテコステの様子を描いたものとなる。ロレンツォ・メディチ図書館のCod.Cor.1の中の、失われたフォリオである111番の一部である。ピンク色のイニシャルに縁取られた楕円形の画の上部には、聖母マリアと12人のキリスト使徒(ユダの代わりに選ばれたマッテヤを含む)が家の上階の一部屋に集まり、聖霊から贈られる物を受け取る様子が描かれている。下方部には、家の門の外側に膝をついている2名の人物がいる。背を向けている人物は閉じられたドアに聞き耳を立てていて、もう一方は一揃いの甲冑を着ていて、胸の前に腕を組み、見上げている。彼らはおそらく、使徒が彼らの言語で行った説教にある、「天国の下にあるすべての国から選ばれた」を聞いた二人の男性で、「彼らはとても驚き、お互いにこの意味は何だろうと不思議に思ってることを言い合った。」しかし同時に、右側で膝をついている、しかめっ面をしているように見える兵士は、「この男たちは新しいもので溢れてる」と言った懐疑派のひとりである可能性もある。

イニシャル「D」は、ペンテコステのお祭りの最初のノクターンの2番目のレスポンソリウムである「Dum complerentur dies Pentecostes erant omnes pariter(ペンテコステの日々が終わりに近づいたときにすべて一緒になる。)」 から始まる。イニシャル「D」を抜かした完全版のテキストはCod.Cor.1のフォリオ112rの最初にあり、失われたフォリオ111の左ページの下部にバチカンのイニシャルを置いている。

Cod.Cor.1の一部として知られている7つの装飾画の中でも、このバチカンのペンテコステを描いた作品は恐らく、その色使いと洗練された光の効果から、最も優れたものだろう。ロレンツォ・モナコはまた、通常なら作品内で邪魔に見られる可能性のある、13人もの人物が混み合っている様子を、イニシャルの中心を横切る幅の狭い帯の中に描くことで、問題を解決している。

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基本情報・編集情報

  • 画家ロレンツォ・モナコ
  • 作品名装飾文字D:バチカンのペンテコステ
  • 英語名The Vatican Pentecost in the Initial O
  • 分類絵画
  • 制作年?年 - 1396年
  • 製作国イタリア
  • 所蔵バチカン図書館 (バチカン)
  • 種類テンペラ画
  • 高さ34.0cmcm
  • 横幅37.8cmcm
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