作品概要

黒の十字》は、画家のカジミール・マレーヴィチによって制作された作品。制作年は1923?年から1923年で、パリ市立近代美術館に所蔵されている。

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《黒の十字》は、ロシアの男性画家カジミール・マレーヴィチ・によって1923年に制作された作品である。フランスにあるパリ市立近代美術館に保蔵されている。

決断をするときのパワー

幾何学的な抽象絵画の代名詞であるマレーヴィチは、人々が直面する全ての事を形で表現しようと実験を重ねていた。
暗い十字は、二択を迫られた時の人間が使うパワーの表れだとしている。それは良い選択か悪い選択であるのかを不明瞭にし、たとえどちらかを選んだとしても、結果が良いか悪いかははっきりとしていない事を伝えようとしている。

彼はこの十字を古いタイプの決断の仕方だと感じていた。シュプレマティスムの考え方で古い技法の表現法からの脱却を考えていたにも関わらず、この作品に古いスタイルのシンボルを使用している。このシンボルには二つの意味が込められている。一つは宗教的で決断を迫られた時のイメージ、もう一つは人生の岐路に立たされた時を意味している。

時代遅れな考え方には、岐路に立つのは危険な事の前触れであるという認識がある。という事は、マレーヴィチは決断というテーマを軽々しく表現していないはずである。人々が何かを決断する時、この危険な場所では最良か最悪な結果であるかどうかは気にならなくさせる。

さらに十字路には常に門番がいるものであった。ルールを元に平和を守る役割もある。そして個々の決断をも大きく左右させる要素もあるだろう。ルールに従ったアドバイスは大抵は新しい物を生み出す事が出来ないものだ。シュプレマティストのマレーヴィチにとってはルールに従った決断はつまらないモノだったに違いない。

物質科学が成せる技

この作品は、表面に上下を感じさせないくらいに物理法則にとらわれていない構造になっている。しかし、彼が使用した塗料は重力の力でキャンバス上に付着し、自然の法則に従って作品自体が物質として存在している。マレーヴィチは、宇宙の物質科学の法則と彼の作品が同じものであるように感じ、この作品を作り上げている。

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基本情報・編集情報

  • 画家カジミール・マレーヴィチ
  • 作品名黒の十字
  • 英語名Black Cross
  • 分類絵画
  • 制作年1923?年 - 1923年
  • 製作国ロシア
  • 所蔵パリ市立近代美術館 (フランス)
  • 種類油彩、キャンバス
  • 高さ106cm
  • 横幅106cm
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