作品概要

シュプレマティスム コンポジション》は、画家のカジミール・マレーヴィチによって制作された作品。制作年は1916年から1916年。

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《シュプレマティスム コンポジション》は、ロシアの男性画家カジミール・マレーヴィチ・によって1916年に制作された作品である。匿名の個人によって保蔵されている。

ソビエト連邦によって禁じられた絵画

マレーヴィチが絵画界に一番大きな影響を与えたものと言えば、シュプレマティスムの絶対主義派芸術運動が思い浮かぶであろう。物や景色をリアルに描くよりも幾学的な形を限られた色彩で描き、芸術的な感性で禁欲的で抽象的な表現方法を用いている。かつてソビエト連邦によって禁止された絶対主義派の芸術家であるにも関わらず、ロシアを代表する芸術家としてその名が知られている。

この《シュプレマティスム コンポジション》は青、黒、緑、黄色、オレンジ、ピンクで彩られたいくつもの長方形が描かれている。当時は限られた色彩のみの使用であったが、視覚的にとても鮮やかに描かれている。この作品には他の名前が存在しており、《赤い光線上の青い長方形》と名付けられ、とても正確に絵画の特徴を表している。

とてもシンプルで抽象的であるために、この作品の解釈はとても難しいものであった。そこでマレーヴィチはこの作品について目的や意味、さらには哲学までも4000語の論文にて発表した。芸術史家たちはこれを元に独自の解釈を広げていった。例えば解釈の一つとして、小さなスペースに描かれた幾学的でカラフルな物体が無秩序に並べられた様子から、彼の過去の作品と比べるとこれは全く新しい作風になっており、当時の社会情勢からの脱却を望む心情が反映されていると捉えられている。

《画家自身に愛された絵画》
1916年に完成したこの作品は、マレーヴィチにとって大切な作品であった。1919年から1920年に開催されたモスクワでの展覧会に出品されれ、これを機に彼は素晴らしい画家である事を世の中に知らしめる事となった。この作品はとても有名になり、人々からの関心も高まった。それはマレーヴィチにとっても同じ事であり、1927年まで誰の手にも渡さず自分自身で保有していた。

最終的にはマレーヴィチの親しい友人であるドイツの建築家フーゴ―・ヘイリングに渡す事となった。マレーヴィチが亡くなった時はまだ彼が保有しており、ナチの芸術作品の破壊行為から免れることができた。1958年にアムステルダム市立美術館に買い取られ、それから50年間そこで守られた。

そしてマレーヴィチの相続人が17年間裁判を続けた結果、家族の元へと戻ってきた。この作品は2008年にロンドンのサザビーズオークションハウスで巨額の6千万ドルで落札された。匿名で売られておりもはや観ることはできないが、この作品が持つ意味について語り続ける事はできるだろう。

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基本情報・編集情報

  • 画家カジミール・マレーヴィチ
  • 作品名シュプレマティスム コンポジション
  • 英語名Suprematist Composition
  • 分類絵画
  • 制作年1916年 - 1916年
  • 製作国ロシア
  • 所蔵不明
  • 種類油彩、キャンバス
  • 高さ88.5cm
  • 横幅71cm
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