作品概要
《開かれた果物を見ておびえる花嫁》は、画家のフリーダ・カーロによって制作された作品。制作年は1943年から1943年で、個人に所蔵されている。

《開かれた果物を見ておびえる花嫁》は、メキシコの女性画家フリーダ・カーロによって1943年に制作された作品である。
痛みを描いた画家
フリーダ・カーロは、精神的な苦痛をよりよく理解するために、長期にわたる試みにおいて、肉体的な苦痛の視覚的象徴性を用いた。カーロの努力より以前にも、喪失、死、自我といった主題は、男性画家によって比較的よく探求されていたが、まだ女性によってはそこまで詳しく描かれていなかった。実際、カーロは既存の主題を描き出しただけででなく、それを拡張して独自の言語にした。
性的な含意
フリーダのほとんどの作品と同じように、本作では表面に現れているよりもずっと多くのことが起こっている。フリーダの絵画の多くでは、物体は象徴となる。隅にいる花嫁の小さな人形は、スイカの陰からこちらをのぞきこんでいる。性的な含意があるのは明らかである。バナナは男性の生殖器であり、開いたパパイヤは女性の生殖器である。そしてそれらは、すべて 陰と陽の輪という円環構造の中で結びついている。
アヴァンギャルドの影響
この作品が1939年に最初に描かれたとき、左側の小さな花嫁は描かれていなかった。パパイヤも割れた状態ではなかった。これらの鮮やかな色、また本作を魅力的かつ性的な静物画にするような、エロティックな基調をも持っていなかった。こうしたものすべては、1940年代に、フリーダがヨーロッパのアヴァンギャルドの影響を受けていたことを示唆している。たとえ彼女が自身をシュルレアリストとして解釈していなかったとしても、彼女はそれらの影響をはっきりと吸収していた。
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