作品概要
《故ディマス》は、画家のフリーダ・カーロによって制作された作品。制作年は1937年から1937年で、ドローレス・オルメド・パティニョ美術館に所蔵されている。

《故ディマス》は、メキシコの女性画家フリーダ・カーロによって1937年に制作された作品である。ドローレス・オルメド・パティニョ美術館に所蔵されている。
亡くなった子供
絵を通じて死んだ子供を記念に残すことは、メキシコの伝統であった。フリーダは友人デルフィナのためにこの作品を描いた。この伝統は、16世紀の植民地時代にまで遡ることができる。
描かれている子供は、ネイティブ・メキシカンの女性であり、ディエゴ・リベラのモデルでもあったデルフィナの3歳の息子である。ディエゴはこの子の名付け親であった。彼がひどい病気にかかったさい、家族は医者に行くことを拒否し、むしろ魔女の医者に頼った。ディエゴは子供のための医療的な援助を得ようとしたが、家族はそれを拒否し、彼はついに病気で亡くなった。この絵の下部にある碑文は、「三歳で亡くなったディマス・ローザス‐1937」と書かれている。
様々なタイトルと所在
亡くなった息子を描いたこの作品が、悲しみを癒すために彼の母親に贈られなかった理由については知られていない。本作は1938年、ジュリアン・レヴィのシュルレアリスム・ギャラリーにおいて、「楽園のための支度」というタイトルで展示された。1943年には、フィラデルフィア美術館において「少年の王」というタイトルで展示された。現在は、メキシコシティのドローレス・オルメド・パティニョ美術館の所蔵品である。
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