作品概要
《夢(ベッド)》は、画家のフリーダ・カーロによって制作された作品。制作年は1940年から1940年で、個人に所蔵されている。

《夢(ベッド)》は、メキシコの女性画家フリーダ・カーロによって1940年に制作された作品である。
生と結びつく死
世界の他の多くの国々とは異なり、メキシコでは「死」は悼むべきものではなく、「死者の日」という祭典において死者とともに祝われる。奇妙に思うかもしれないが、メキシコでは、死と生は複雑に結びついている。死者の日には家族が集まり、祭壇をマリーゴールドや砂糖で作った骸骨で飾り付け、故人への思いを家族で語り合う。この祭壇は家の中だけでなく、町の中にも設置され、町は骸骨だらけになる。この骸骨は死の象徴でもあるが、同時に生と再生の象徴でもある。
爆弾のつけられた骸骨
1940年に描かれたこの作品《夢(ベッド)》で、フリーダは彼女の感情と死の受容を表現した。実生活において、フリーダは自身のベッドの天蓋に骸骨を飾っていた。彼女の夫、ディエゴ・リベラはそれをフリーダの恋人と呼んだが、フリーダは「これは人々の死すべき運命をただ面白く思い出させるもの」だと言った。
この作品では、フリーダと骸骨の二人が、それぞれ二つの枕に頭を置き、ベッドの上に横たわっている。フリーダが眠っている間、骸骨は目を覚ましてそれを見ている。骸骨には爆弾がつけられており、この爆弾はいつでも爆発しそうである。フリーダの体にある緑の植物は、生命と再生の象徴である。背景の雲は明るく風に吹かれ、ベッドは空に浮かんでいるようである。
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