作品概要
《自画像(ザ・フレーム)》は、画家のフリーダ・カーロによって制作された作品。制作年は1938年から1938年で、国立近代美術館に所蔵されている。

痛みを描いた画家
フリーダ・カーロは、精神的な苦痛をよりよく理解するために、長期にわたる試みにおいて、肉体的な苦痛の視覚的象徴性を用いた。カーロの努力より以前にも、喪失、死、自我といった主題は、男性画家(アルブレヒト・デューラー、フランシスコ・デ・ゴヤ、エドヴァルド・ムンクら)によって比較的よく探求されていたが、まだ女性によってはそこまで詳しく描かれていなかった。実際、カーロは既存の主題を描き出しただけでなく、それを拡張して独自の言語にした。
文字通り内臓を露出させ、出血した状態で自分の体を描くことによって、カーロは人間の行動を外側で説明するため、内部を開いた。リボン、髪の毛、動物など、キャリアを通して繰り返されるモチーフにより、女性のアイデンティティの最も複雑な側面を議論するための、新しい明確な手段を作り出した。
ルーヴル美術館が購入した作品
1939年、ルーヴル美術館はフリーダ・カーロの《自画像(ザ・フレーム)》を購入した。これは、ルーヴル美術館が購入した20世紀のメキシコ人画家による最初の作品であった。そのような功績にもかかわらず、フリーダは人生の大部分、および二十世紀の大半を、1929年に結婚したディエゴ・リベラの「妻」としてしか知られていなかった。
フリーダによるこの珍しい自画像において、彼女は「混合媒体」を試しているようである。フリーダの自画像と青い背景はアルミニウムのシートに描かれているが、鳥と花による枠は、肖像画の上に置かれたガラスの裏側に描かれている。
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