作品概要
《名所江戸百景・亀戸梅屋舗》は、画家の歌川広重によって制作された作品。制作年は1856年から1858年。

名所江戸百景は、広重が安政3年(1856年)2月から同5年(1858年)10月にかけて制作した連作。広重最晩年の作品であり、その死の直前まで制作が続けられた代表作。最終的には完成せず、二代広重の補筆が加わって、「一立斎広重 一世一代 江戸百景」として刊行された。
何気ない江戸の風景であるが、近景と遠景の極端な切り取り方や、俯瞰、鳥瞰などを駆使した視点、またズームアップを多岐にわたって取り入れるなど斬新な構図が多く、視覚的な面白さもさることながら、多版刷りの技術も工夫を重ねて風景浮世絵としての完成度は随一ともいわれている。
その魅力は江戸の人々を魅了し当時のベストセラーとなり、どの絵も1万から1万5千部の後摺りを要したほどだった。
本作は、後にゴッホが模写したことでも知られ、日本的な「ジャポニスム」の代表作として西洋の画家に多大な影響を与えたシリーズである。
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