作品概要
《死の仮面を被った少女》は、画家のフリーダ・カーロによって制作された作品。制作年は1938年から1938年で、名古屋市美術館に所蔵されている。

《死の仮面を被った少女》は、メキシコの女性画家フリーダ・カーロによって1938年に制作された作品である。名古屋市美術館に所蔵されている。
死者の日のマスク
フリーダ・カーロは18歳のとき、乗っていたバスと路面電車の衝突事故で重傷を負い、痛みと戦う病院生活の中で絵を描き始めた。その後著名な壁画家であったディエゴ・リベラと出会って結婚するも、三度の流産を経て1939年11月に離婚している。
ディエゴとの離婚の前年である1938年、フリーダは同じ主題で2つの絵を描いた。この作品は、四歳のフリーダであると考えられている少女が、頭蓋骨のマスクを着けている場面を描いている。この種の仮面は、悲しむ代わりに死を祝うメキシコの祭典「死者の日」の伝統である。少女は、メキシコ人が「死者の日」において墓に供えるような黄色い花を両手に持っている。
残酷な運命
彼女は暗い空の下の広大な畑に一人で立っている。足元には、フリーダの家のダイニングルームにあったのと同じものである彫刻が施された、木製の虎のマスクがある。両方のマスクは、無邪気な小さな女の子にはふさわしくないようだが、同時に彼女の運命の残酷さを象徴しているヒントともなっている。
この作品は、日本の名古屋の美術館に所蔵されている。もともとは贈り物として女優ドロレス・デル・リオに贈られたものであった。後にカリフォルニア州モントレーの個人の美術収集家によって購入された。
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