作品概要
《宇宙の愛の抱擁、大地(メキシコ)、自分、ショロトル氏》は、画家のフリーダ・カーロによって制作された作品。制作年は1949年から1949年で、個人に所蔵されている。

夫に対する母性
年が経つにつれ、フリーダは夫ディエゴ・リベラとの関係において、ますます母性的役割を果たした。彼は甘やかされることをとても好んだ。フリーダは、母親を演じることが彼のいたずらを甘やかすことをより簡単にすることを発見した。彼が下着を床に落としたとき、またはピスタチオ・アイスクリームを3杯もがつがつ食べたときに叱ることができたように、フリーダは彼の性的な冒険をも笑うことができた。彼女は自身の母性感情を日記にしたためた。「彼はいつでも私の子供であり、私自身から瞬間ごとに生まれている」。
愛の抱擁
1949年にメキシコシティのパレス・オブ・ファインアーツで開催されたリベラの回顧展の目録のために書かれた「ディエゴの肖像」の中で、フリーダは「女性(その中には私も含まれる)は、いつも生まれたばかりの赤ちゃんのように彼を抱きしめたいと思っただろう」と書いている。それはまさしく彼女が本作《宇宙の愛の抱擁、大地(メキシコ)、自分、ショロトル氏》において彼女がしたことであり、この作品はリベラ夫妻の結婚の最終的な決意を祝う自画像であるといえる。ここでフリーダは、彼女が決して持つことができなかった赤ん坊を育てる大地の母であり、聖母である。夫婦はメキシコの大地と、先コロンブス期の宇宙の闇と光の二元性に根ざした愛の抱擁によって支えられており、今や彼女は彼をしっかりと抱く必要はない。フリーダの飼っていたメキシカン・ヘアレス・ドッグのショロトルも、この広大な愛のピラミッドに囲まれている。
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