作品概要

ある博物学者の研究》は、画家のピエール・ロワによって制作された作品。制作年は1928年から1928年で、テートに所蔵されている。

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《ある博物学者の研究》は、フランスの男性画家ピエール・ロワによって1928年に制作された作品である。イギリス、ロンドンのテート美術館に所蔵されている。

シュルレアリストとしてのデビュー

1925年に開かれたシュルレアリストとして初めて展示会に参加した。ジョルジョ・デ・キリコやマックス・エルンスト、パブロ・ピカソなどの素晴らしいアーティストも参加していた。ピエール・ロワの抽象的な作風は、一躍人々の目に留まる事となった。
そして1926年には初めての個展を開き、その数年後の1928年に「ある博物学者の研究」を発表し、代表的な作品の内の一つとなった。

静物の裏側に潜むロワの心情

19世紀の目まぐるしく発展が進む科学分野に対する秩序の不安を作品にしている。不安を題材にした現実的なテーマとは対照的に、床に横たわる紙でできた蛇、紐でつるされた卵など、不思議な静物が散りばめられた構成は謎に満ち溢れている。ロワの息子の見解によると、「人生はチャンスや障害を前にしたとき、時が止まってしまったように感じる。それを機関車のように乗り越えて突き進んでいくんだ。」としてこの作品を奇妙なまでに動きを止めてしまった世界を表現していると解釈している。ロワは子供の頃の思い出や、過ぎ去っていった感情など詩的なイメージを、日常にあふれる物体、例えば卵、文房具、車輪などの静物の裏側に表現しており、他の作品にもこの手法を用いてシュールレアリスムの作品を描いている。

実際に、ロワの妻が9歳の息子とロワを残して亡くなっており、悲しみ、恐れ、不安、責任などを抱え込んでいた。この作品に登場する車輪は二対ではなく一つだけ描かれているという点からも、妻を失った悲しみ、虚無感をうかがうことができる。この頃からロワの作品には度々車輪のモチーフが描かれるようになり、彼自身の姿を現しているのかもしれない。

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基本情報・編集情報

  • 画家ピエール・ロワ
  • 作品名ある博物学者の研究
  • 英語名A Naturalist’s Study
  • 分類絵画
  • 制作年1928年 - 1928年
  • 製作国フランス
  • 所蔵テート (イギリス)
  • 種類油彩、キャンバス
  • 高さ51.2cm
  • 横幅364cm
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