作品概要
《マクシミリアン二世と家族》は、画家のジュゼッペ・アルチンボルドによって制作された作品。制作年は1563年から1563年で、美術史美術館に所蔵されている。

ユニークな肖像画家
アルチンボルドは、ユニークな肖像画で知られるイタリアのマニエリスムの画家である。果物や野菜、動物、本、その他のもので構成される彼のコラージュ様式は、真のシュールなウィットを体現している。彼は風変わり(あるいは非常識)であると見なされており、有名な作品も珍品であるとして却下されることもあったが、その実彼の作品は複雑な構成を持ち、パラドックスと寓意に溢れていた。
ハプスブルク帝国の皇帝(アルチンボルドは25年以上宮廷画家として働いた)は、彼の作品にとても満足しており、ルドルフ2世は1592年に彼にパラティン伯の称号を与えた。彼の絵はシュルレアリスムの前兆として考えられており、サルバドール・ダリなどのシュルレアリストからも高く評価されている。
「普通」の肖像画
ハプスブルク帝国の宮廷画家に任命されて間もなく、アルチンボルドはマクシミリアン2世とその妻、三人の子供達の肖像画を描いた。その主題と様式は、通常の慣習に準拠している。しかしこの作品は、わずか一年後に有名な連作《四季》により素晴らしい結実をもたらした、マニエリスム様式へと向かう画家の中間段階を理解するのに役立つ重要な作品である。《四季》は、よく知られているアルチンボルドの機知と独創性の指標となった。しかし、アルチンボルドの独特な様式の進化は、彼の「伝統的な」作品の多くが失われているという事実のために、たどることが難しい。画家のキャリア初期におけるステンドグラス作品には「アルチンボルド様式」のモンタージュの性質が見られたかもしれないが、そのほとんどは現存していない。
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