作品概要

森で失われゆく像》は、画家のジャン・アルプによって制作された作品。制作年は1953年から1953年で、テート・ギャラリーに所蔵されている。

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ジャン・アルプはあらゆるものを芸術作品へと変えることができた。とりわけバイオモルフィック(生命形態的)彫刻でその名を知られ、20世紀前半における最も多才で創造力にあふれた人物の一人であるだろう。彼は石膏、岩石、ブロンズなどを使用した彫刻を制作したほか、絵画、デッサン、コラージュ、そして詩といった分野でも作品を発表した。アルプの造形に対する姿勢は驚くほど一貫しており、彼の作りだす波のような曲線は、完全に抽象的である一方で植物や人体のパーツ、その他の自然界のモチーフを思い起こさせる。

本作が連想させるもの

アルプはたいてい彫刻を石膏で制作し、それが満足のいく形となるまでやすりをかけて整えた。タイトルを思いつくのは作品が完成してからであった。本作は石膏像から鋳造したブロンズ像である。巨石、大袋、はたまたベッドに横たわる体といった、どっしりとした重量のある物体を思い起こさせる。アルプが生涯を通して魅了されていた生と死の生理学的プロセスに根ざし、本作のタイトルはある種の風景を強く示唆しているが、一方で鑑賞者が見るにつれ変化するいくつもの違った連想を起こさせる作品でもある。

抽象化と暗示のバランス

それこそが、まさにアルプが望んでいたことなのだ。彼もまた、マルセル・デュシャンやその他のダダの芸術家たちと同様に、鑑賞者が芸術作品を完成させると信じていたのである。《森で失われゆく像》は、抽象化と暗示を調和させるアルプの才能の代表的な例であろう。アルプの生み出す形は常に流動的で変化していくものであり、それは認識可能であったり、不可能であったりした。

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基本情報・編集情報

  • 画家ジャン・アルプ
  • 作品名森で失われゆく像
  • 英語名Sculpture to be Lost in the Forest
  • 分類彫刻
  • 制作年1953年 - 1953年
  • 製作国フランス
  • 所蔵テート・ギャラリー (イギリス)
  • 種類彫刻
  • 高さ90cm
  • 横幅222cm
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