作品概要

影の中で》は、画家のジョージ・グロスによって制作された作品。制作年は1921年から1921年で、ニューヨーク近代美術館に所蔵されている。

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《影の中で》はドイツの画家ジョージ・グロスによって1921年に制作されたリトグラフである。ニューヨーク近代美術館に所蔵されている。

ベルリン・ダダ

ダダイズムは、1910年代半ばに起こった芸術思想・芸術運動のことである。第一次世界大戦に対する抵抗やそれによってもたらされた虚無を根底に持っており、既成の秩序や常識に対する、否定、攻撃、破壊といった思想を大きな特徴とする。ダダイズムに属する芸術家たちをダダイストとよぶ。

ダダイズムは第一次世界大戦中にチューリッヒで始まり、国際的な現象となる。機械や科学技術、キュビズムの影響を強く受けているのが特徴であった。

ダダ派の芸術家はパリ、ベルリン、ケルン及びニューヨークでも同様の運動を展開。ドイツではリヒャルト・ヒュルゼンベックがベルリン・ダダを旗揚げし、ラウル・グロスマン、ジョン・ハートフィールド、ジョージ・グロス、ジャン・アルプ及びハンナ・ヘッヒらが集った。グロスは特に、ワイマール共和国時代はベルリン・ダダと新即物主義派の中心的メンバーの一人であった。

忘れられた人々

本作《影の中で》は、戦後ベルリンの栄華を享受し得なかったワイマール時代のドイツの忘れられた市民、プロレタリアートや、戦争による身体障害者に焦点を当てている。
共産党員であったグロスは、労働者の苛酷かつ単調な生活に同情的であり、容赦なく太った資本家、ブルジョアジーや陸軍士官などを滑稽化した。労働者、戦争による身体障害者、貧困に陥った母や未亡人は、静粛な尊厳を保ちつつぼろぼろの被服で生活を営んでいた。グロスは注意深く、群集が大挙して工場に押し寄せる様を描く際にも労働者に固有の外観を与えて人間化している。グロスは、衰弱した労働者と他人の出費で飽食している富裕層とを対比している。自身の絵画を階級闘争の武器とみなしていた共産主義者のグロスは、これらの機械的に生産可能である作品群を好んでいた。

それでもやはりグロスは、富裕層からの財政的支持の必要性を認識しており、労働者階級のために価格決定された安価な「労働組合」版に加えて、富裕層向けに高価な、限定版も数百部作成した。

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基本情報・編集情報

  • 画家ジョージ・グロス
  • 作品名影の中で
  • 英語名In the Shadows
  • 分類絵画
  • 制作年1921年 - 1921年
  • 製作国ドイツ
  • 所蔵ニューヨーク近代美術館 (アメリカ)
  • 種類リトグラフ
  • 高さ45.7cm
  • 横幅38.1cm
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