作品概要

外側》は、画家のイヴ・タンギーによって制作された作品。制作年は1929年から1929年で、スコットランド・ナショナルギャラリーに所蔵されている。

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《外側》はフランスの画家イヴ・タンギーによって1929年に制作された油彩画である。スコットランド・ナショナルギャラリーに所蔵されている。

浮遊する未知の物体

本作《外側》が描かれた1920年代の間は、不定形物体群はアメーバや、海洋生物、エクトプラズムのような形態を示し、数もまばらであった。その後は次第に確固としたフォルムを備えはじめ、画面に比して巨大化しつつ、より複雑な形態を取り、硬質な無機物あるいは機械を思わせるものとなる。後年、さらに増殖と細分化の兆しが見られはじめ、巨大化、複雑化、増殖化、細分化は極限まで進むことになる。

タンギーのイメージとエクトプラズムの関係について踏み込んだ研究・考察は行われてはいないが、エクトプラズムのような物体がこの時期のタンギー作品には頻出している。

本作《外側》には、画面左側に黒い絵具の隆起したエクトプラズムのような物体が確認できる。本作《外側》は、タンギーの作品に多く共通する「海辺の情景」を連想させるものである。空、海底、海洋生物のような物体、そして不定形の物体群が描かれている。

超現実的な風景

1925年末にシュルレアリスムのグループに加わったタンギーは、それまで描いていた都市風俗を離れ、次第に超現実的な風景を描くようになった。既に翌年1926年には、後にタンギーのライトモチーフとなる不定形の物体群をいくつかの作品で描いている。1927年になるとこれらの物体群がイメージの大部分を支配するようになり、1928年以降、タンギーは不定形の物体群以外のモチーフをほとんど描かなくなる。

不定形物体とエクトプラズムの関係

タンギーの不定形物体とエクトプラズムの関係は、単純な視覚的類似だけではなく、両者の間にはさらにイメージとしても性質的類似が見出される。

タンギーのイメージは明確な指示対象を持たず、現実にいかなる対応物も持たないため、それらは実在ではなくあくまでイメージに留まろうとするものである。エクトプラズムを巡る心霊研究者達の議論を検討すると、タンギーの不定形物体群と類似した特徴がエクトプラズムに付与されていたことが見えてくる。エクトプラズムのイメージにおいても、ある種の現実性が強調されているにもかかわらず、それが他の何かと同一化されることは拒まれる。エクトプラズムが何であるのかという問いに答えが与えられることはない。そのためにエクトプラズムは実在ではなく、イメージの次元に留まらなくてはならない。

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基本情報・編集情報

  • 画家イヴ・タンギー
  • 作品名外側
  • 英語名Outside
  • 分類絵画
  • 制作年1929年 - 1929年
  • 製作国フランス
  • 所蔵スコットランド・ナショナルギャラリー (スコットランド)
  • 種類油彩
  • 高さ116.5cm
  • 横幅89.5cm
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