作品概要

時代のムード》は、画家のイヴ・タンギーによって制作された作品。制作年は1928年から1928年で、ニューヨーク近代美術館に所蔵されている。

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《時代のムード》はフランスの画家イヴ・タンギーによって1928年に制作された油彩画である。ニューヨーク近代美術館に所蔵されている。

幻想的な作風

タンギー独自の幻想的な作風が確立した時期の作品である。タンギーは20歳でフランス軍に徴兵されるが、この時に知り合った詩人のジャック・プレヴェールの紹介で、1924年にアンドレ・ブルトン率いるシュルレアリスム運動の画家達と出会うことになる。27年にパリで初の個展を開催した。この個展を見てブルトンは、タンギーを「もっとも純粋なシュルレアリスト」であると評し、以降シュルレアリスムの画家として名声を博すことになる。

エクトプラズムの流行

本作《時代のムード》が描かれた1920年代の間は、不定形物体群はアメーバや、海洋生物、エクトプラズムのような形態を示し、数もまばらであった。その後は次第に確固としたフォルムを備えはじめ、画面に比して巨大化しつつ、より複雑な形態を取り、硬質な無機物あるいは機械を思わせるものとなる。後年、さらに増殖と細分化の兆しが見られはじめ、巨大化、複雑化、増殖化、細分化は極限まで進むことになる。

タンギーのイメージとエクトプラズムの関係について踏み込んだ研究・考察は行われてはいないが、エクトプラズムのような物体がこの時期のタンギー作品には頻出している。

エクトプラズムという語を発明したのは、1913年にノーベル生理学・医学賞を受賞したシャルル・ロベール・リシェだが、現象自体は19世紀、心霊主義流行の初期から知られていた。心霊学では物質化現象と呼ばれることが多く、テレプラズム、イデオプラズムなどとも呼ばれる。エクトプラズム研究がさかんに行われたのは第一次世界大戦前後であり、実験記録として多くのエクトプラズム写真が撮られ、研究書にまとめられ出版された。

不定形物体とエクトプラズムの関係

タンギーの不定形物体とエクトプラズムの関係は、単純な視覚的類似だけではなく、両者の間にはさらにイメージとしても性質的類似が見出される。
エクトプラズムはその実在性を強調しつつも実在としてだけではなく、ただイメージとして残存する。そしてその真実性は他の何かとの同一化を避けることで逆説的に保たれようとするのである。こうした性質はタンギーのイメージと共通するものである。

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基本情報・編集情報

  • 画家イヴ・タンギー
  • 作品名時代のムード
  • 英語名The Mood of Now
  • 分類絵画
  • 制作年1928年 - 1928年
  • 製作国フランス
  • 所蔵ニューヨーク近代美術館 (アメリカ)
  • 種類油彩
  • 高さ100.1cm
  • 横幅73.3cm
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