作品概要

四方位盤》は、画家のイヴ・タンギーによって制作された作品。制作年は1950年から1950年で、ワズウォース美術館に所蔵されている。

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《四方位盤》はフランスの画家イヴ・タンギーによって1950年に制作された油彩画である。ワズウォース美術館に所蔵されている。

50年代の作風

第二次世界大戦の勃発にともない、アメリカに亡命した後の1940年代、彼の作風は変化し、不定形の物体群の「オブジェ」が、無機質の物体群へと姿を変えている。そして、それら金属をも思わせる変化したオブジェは、数を増し、複雑に絡み合うように次から次へと増殖を繰り返していく。40年代後半から50年代の作品では、不定形物体群の鋭角化、細分化、増殖の傾向が顕著となる。

本作《四方位盤》では、鋭くとがったオブジェ群で構築される硬質の構造物からできた塔が、動きのない灰色がかった紫の空を支配している。地面は、人を寄せつけないような粗石でおおわれている。これらの要素の相互作用が、この世の終わりのような、夢というよりむしろ悪夢を暗示させるようでもある。空爆後の都市をも思い起こさせる。(大戦の記憶はタンギーの心に重くのしかかっている)。これらの寂しい俯瞰図は、タンギーの後期の作品において典型的なものである。物体群は多くの場合、より鋭くなり、非有機的で明らかに機械的な要素を含み、広大な空に刺すように積み重なっていく。

広島の空爆など様々な悲惨な情景を目の当たりにして、感受性の強いタンギーは、周囲の環境や他の芸術家の影響を受け、作風を進化させていった。

妻セージの影響

本作《四方位盤》では、タンギーの2番目の妻であり画家であるケイ・セージが描くような、より大きく幾何学的な形状の影響も見ることができる。タンギーの最初の結婚生活は30年代後半にかけて破局を迎え、その後、彫刻家のハインツ・ヘンゲスの紹介でセージと出会う。彼女の尽力によって、他のシュルレアリスト達と共にアメリカに亡命することになる。タンギーとセージは、1940年8月17日に、ネヴァダ州のリノで正式に結婚した。

1946年、共に亡命していたブルトンはフランスに帰還するが、タンギーはセージと共にアメリカに留まった。ブルトンがセージを嫌っていたためにタンギーとブルトンの関係には不協和音が生じていた。その後展覧会を巡るいさかい等を経てタンギーはブルトンの関係を絶つこととなる。

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基本情報・編集情報

  • 画家イヴ・タンギー
  • 作品名四方位盤
  • 英語名Rose of the Four Winds
  • 分類絵画
  • 制作年1950年 - 1950年
  • 製作国アメリカ
  • 所蔵ワズウォース美術館 (アメリカ)
  • 種類油彩
  • 高さ71.1cm
  • 横幅58.6cm
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