作品概要

これはもっとひどい》は、画家のフランシスコ・デ・ゴヤによって描かれた作品。制作年は1812?1815年で、スコットランド国立美術館に所蔵されている。

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『これはもっとひどい』は、スペインの画家で版画家フランシスコ・デ・ゴヤがエッチングや淡彩画の技法を用いて制作した作品である。1812?1815年に完成したものの、1863年まで発表されなかった。本作品は、版画集「戦争の惨禍」に収録されている。この版画集は、1808年5月2日の反乱(ドス・デ・マヨ)、続く1808?1814年の半島戦争といった暴力行為に抗議する視覚的作品として制作されたものである。

本作品は、1808年12月、チンチョンで発生した事件に基づいている。また、ゴヤの兄が当時そこで教区司祭として生活していた。フランス兵2名がスペインの反逆者に殺害された際、フランス軍は報復として地元住民を大量虐殺した。腕を切断され、枝が2ヵ所――肛門と肩甲骨――に突き刺さった反逆者の姿をゴヤは描いている。

先述の版画集に収録されている別作品「見るに堪えない」を思わせるモチーフで、その男性の頭が絵を見る者の方へ向けられている。右腕は、肘より上でぶつ切りにされている。背景には、囃し立てて嘲笑うフランス兵達がいる。人が辱められているように見えるという点で、本作品は性的な要素を内包している。

この男性の造形は、古代アテネの彫刻家によるベルヴェデーレのトルソといった、ヘレニズム様式の男性裸像を部分的に元にして作られている。ゴヤは、ローマでの修行中、早くから彫像を用いて淡彩画技法の研究をしていた。しかしながら、肛門を貫く枝、生々しい両肩、緻密な構成といったものを1つの場面に集約することで、ゴヤは、戦争芸術に用いられる古典的なモチーフを打破している。男性は裸であり、それ自体が19世紀のスペイン芸術において衝撃的な表現である。

本作品の1863年版は、1967年、スコットランド国立美術館が入手している。

基本情報・編集情報

  • 画家フランシスコ・デ・ゴヤ
  • 作品名これはもっとひどい
  • 制作年不明-1812?1815年
  • 製作国不明
  • 所蔵スコットランド国立美術館
  • 種類版画
  • 高さ24.9cm
  • 横幅34.1cm
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