作品概要

生水》は、画家のイヴ・タンギーによって制作された作品。制作年は1942年から1942年で、ハーシュホーン博物館と彫刻の庭に所蔵されている。

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《生水》はフランスの画家イヴ・タンギーによって1942年に制作された油彩画である。ハーシュホーン博物館と彫刻の庭に所蔵されている。

ケイ・セージとの再婚

1930年代の後半に入り、タンギーの結婚生活は破局を迎えた。その後1937年に彫刻家のハインツ・ヘンゲスの紹介で、後の再婚相手となる画家ケイ・セージと出会う。彼女の尽力によって、他のシュルレアリスト達と共にアメリカに亡命する。タンギーとセージはアメリカ西部を旅行し、1940年8月17日に、ネヴァダ州のリノで正式に結婚した。1941年にはセージと共にグリニッジ・ヴィレッジからコネチカット州ウッドベリーに移り住んだ。

アメリカに亡命した後の1940年代の作品では、色彩が一層明るく鮮やかになり、また画面空間に対して不定形の物体群が占める割合がしばしば大きくなり、結果として物体群の巨大化あるいは空間の巨大化といった印象をもたらすものとなっている。

イメージの特殊性

本作《生水》では、画面を支配する色彩はやや薄暗いものの、物体のフォルムは明確であり、1930年代の作品に比して物体群は巨大化している印象を受ける。硬質なものに変化した物体群が前景に集まっているのが確認できる。

タンギーのイメージの特殊性は言語との交換不可能性への志向にある。タンギーが描く不定形の物体群は、明確な指示対象を持たないにもかかわらず、確固とした三次元的イリュージョンを伴っている。このため、それらを「~のようだ」と形容することはできるが、「~である」と名指すことは決してできない。

こうしてタンギーのイメージは、言語にも物質的実在にも還元できない、いわばイメージの領域を極限化したものとなる。このことはシュルレアリスムの視覚イメージがほとんど常に言語とのつながりを保有していることからすれば異質である。だが、シュルレアリスム運動を率いたアンドレ・ブルトンは、タンギーのイメージを「具体的なものの核心」にあるものとして評価している。このことからタンギーのイメージを、シュルレアリスムにおける例外というよりも(あくまで1つの)極限形としてとらえることができる。

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基本情報・編集情報

  • 画家イヴ・タンギー
  • 作品名生水
  • 英語名Naked Water
  • 分類絵画
  • 制作年1942年 - 1942年
  • 製作国アメリカ
  • 所蔵ハーシュホーン博物館と彫刻の庭 (アメリカ)
  • 種類油彩
  • 高さ91.1cm
  • 横幅71.1cm
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