作品概要

ナメクジウオの巣》は、画家のイヴ・タンギーによって制作された作品。制作年は1936年から1936年で、グルノーブル美術館に所蔵されている。

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《ナメクジウオの巣》はフランスの画家イヴ・タンギーによって1936年に制作された油彩画である。グルノーブルに所蔵されている。

ナメクジウオとは

ナメクジウオとは、頭索綱ナメクジウオ科の原索動物である。200年ほど前にイギリスでこの類が初めて発見されたときに軟体動物のナメクジに似ているとされたため、日本でもこの名が使われるようになった。無脊椎動物から脊椎動物へ移行する過程にある動物として重要である。透水性がよい有機物の少ない粗い砂地に生息する。昼間は砂の中に潜り、口だけを砂上に出しているが、夜は砂上に出て体を左右に曲げて短距離を敏捷に移動することもある。

物体群の影響源

タンギーの作品に頻出する海洋生物などの物体群の影響源としては、当時タンギーの身近にいた、アルプ、ミロなどの画家達が描いていた曲線的、流動的イメージ、海洋生物図鑑、エクトプラズム、ブルターニュ地方(タンギーの両親はブルターニュ人である)に散在する巨石群、文学作品からの影響が挙げられる。

タンギーは幼い頃からブルターニュ地方を訪れていて、愛着を持っていたことから、これらの物体群と、タンギーのイメージにおける海底や海岸あるいは巨石群との形態的類似が、ブルターニュの記憶や血といった意味としても読み取られる。本作《ナメクジウオの巣》にも、タイトルの文字通りのナメクジウオの描写はないが、明確で硬質なフォルムの物体群の塊が描かれている。

1930年代の作品の特徴

1920年代後半に、タンギーのイメージの基本構造が確立し、以後タンギーは、茫漠とした空間に蠢く不定形の物体群をひたすら描きつづけることになる。1928年、タンギーは、シュルレアリスト達の集会場となっていたシャトー通りでの共同生活を終え、前年に結婚したジャネットと暮らしはじめた。1930年には夫婦で北アフリカを旅行している。その旅行はタンギーの作風に影響を与えたともいわれる。

様々な試行錯誤を経て、タンギーの作品は1930年代に入り技術的な洗練を示す。1920年代の多くの作品では、空間や色彩は薄暗く、不定形物体群のフォルムもしばしば曖昧だった。これに対して、1930年代の作品では、空間は透き通り、色彩は明るくなり、物体群のフォルムも明確で硬質なものに変化している。

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基本情報・編集情報

  • 画家イヴ・タンギー
  • 作品名ナメクジウオの巣
  • 英語名The Nest of Amphioxus
  • 分類絵画
  • 制作年1936年 - 1936年
  • 製作国フランス
  • 所蔵グルノーブル美術館 (フランス)
  • 種類油彩
  • 高さ65cm
  • 横幅81cm
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