作品概要
《エマオの晩餐》は、画家のミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオによって制作された作品。制作年は1601年から1601年で、ナショナル・ギャラリーに所蔵されている。

「エマオの晩餐」とは、イタリアバロック式の画家であるカラバッジョによって、1601年に描かれた絵画である。原作はGirolamo Matteiの兄弟であるCiriaco Matteiによって買われ、現在はロンドンのナショナル・ギャラリーにて展示されている。
「エマオの晩餐」には、蘇ったキリストがエマオという街で、自らの正体を二人の弟子(ルカとクレオパであるとされている)に明かすシーンが描かれている。クレオパはジェスチャーをしているかの如く手を広げ、ホタテ貝を身につけ、他の使徒はやぶれた服を身につけている。背景や雰囲気は暗く、テーブルには食べ物が、今にも落ちそうな場所に描かれている。「マルコの福音」において、キリストは復活を遂げた後「違う姿」で現れたと語られている。
そのため、「エマオの晩餐」には、他の絵画とは違い、口髭のない状態でキリストが描かれているものと考えられる。正体を明かす前のキリストは、彼の弟子にもそのことを感じさせないように自らの実を窶すが、正体を明かした後はすぐにその崇高さを取り戻した。このことから、カラバッジョは、私たちも日常の中で、キリストと遭遇しているかもしれないことを伝えたかったのかもしれない。また、カラバッジョは、違うバージョンの「エマオの晩餐」(現在はミラノにあるBera Fine Arts Academyに展示されている)を1606年に完成させた。
オリジナルと比べると、ジェスチャーは抑え目で、参列者からはより厳かな雰囲気を感じる。そして、これらの2作品の差異は、カラバッジョが当時おかれたシチュエーション(ローマから逃れ、Ranuccio Tomassoniの死をたどっていた時)から来たものか、単純に彼が自らの芸術を進化させ、控えめな表現による手法を習得したからではないかといわれている。
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