作品概要
《聖フランチェスコ》は、画家のミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオによって制作された作品。制作年は1602年から1604年で、国立古典美術館に所蔵されている。

「聖フランチェスコ」とは、イタリアバロック式の画家であるカラバッジョによって、1602年から1604年に描かれた作品であり、現在はローマにある国立古典美術館(Galleria Nazionale d’Arte Antica)にて展示されている。
「聖フランチェスコ」という作品について、公式な記録が残っておらず、いつ描かれたかを判断するのも困難である。そのため、この絵が原作なのか、その後に模倣された作品なのかの判断も難しいとされている。
学者のジョン・ガッシュは、Chiesa dei Cappuciniにある「聖フランチェスコ」を、原作を良く模した作品であるとする。同じく、学者のヘレン・ラングドンは、カラバッジョの作品について言及する自身の著、「カラバッジョ」の中で、Galleria Nazionale d’Arte Anticaに展示されているバージョンの「聖フランチェスコ」について、カラバッジョの生きていた時代では、聖フランチェスコの人生における貧困や卑下というものは、絵の題材として人気であったと語る。
また、ピーター・ロブは「アッシジのフランチェスコ」、「洗礼者ヨハネ」、「聖ヒエロニムス」の3作品には、それぞれの年代(若人、中年、老人)の世間から隔離された人間が描かれており、カラバッジョの受難の多い人生を表しているのではないかと述べている。「聖フランチェスコ」の描かれた時期について、当時の裁判記録が参考になる。カラバッジョの友人であるOrazio Gentileschiの名誉棄損を審議する裁判の中で、カラバッジョは他の画家から修道士のローブを借りたことを語っており、そのときのローブが「聖フランチェスコ」に描かれているものかもしれないからだ。
裁判の記録は、1602年から1604年のものだが、ピーター・ロブは使われている手法から、「聖フランチェスコ」はカラバッジョが罪を犯しローマに逃げた1606年ごろに描かれたものではないかと推測されている。
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