作品概要

死者が家族を見ている》は、画家のイヴ・タンギーによって制作された作品。制作年は1927年から1927年で、ティッセン=ボルネミッサ美術館に所蔵されている。

詳細な画像を見る

《死者が家族を見ている》はフランスの画家イヴ・タンギーによって1927年に制作された油彩画である。ティッセン=ボルネミッサ美術館に所蔵されている。

不定形の物体群の登場

1922年、兵役を終えてパリに帰還したタンギーは、偶然眼にしたデ・キリコ作品に衝撃を受け、画家になることを決心した。しばらくの間タンギーはスケッチ風の水彩を描いていたが、1925年には油彩も試みはじめ、同時期にシュルレアリスト達と接触し、グループの一員となった。その翌年に描いた作品に不定形の物体群が初めて登場する。
以後、この物体群は様々に変容するものの、茫漠たる空間とそこに配される物体群というイメージの構造は、基本的に変化することはない。
本作《死者が家族を見ている》は、タンギーの作品に多く共通する「海辺の情景」を連想させるものである。空、砂浜、灯台のような塔のような物体、そして不定形の物体群が描かれている。

物体群の影響源

これらの物体群の影響源としては、当時タンギーの身近にいた、アルプ、ミロなどの画家達が描いていた曲線的、流動的イメージ、海洋生物図鑑、エクトプラズム、ブルターニュ地方(タンギーの両親はブルターニュ人である)に散在する巨石群、文学作品からの影響が挙げられる。タンギーは幼い頃からブルターニュ地方を訪れていて、愛着を持っていたことから、これらの物体群と、タンギーのイメージにおける海底や海岸あるいは巨石群との形態的類似が、ブルターニュの記憶や血といった意味としても読み取られる。そして、それら不定形の物体群は、次第にタンギーの画面を支配していく。

イメージの基本構造

本作《死者が家族を見ている》が描かれた1920年代の間は、不定形物体群はアメーバや、海洋生物、エクトプラズムのような形態を示し、数もまばらであった。その後は次第に確固としたフォルムを備えはじめ、画面に比して巨大化しつつ、より複雑な形態を取り、硬質な無機物あるいは機械を思わせるものとなる。後年、さらに増殖と細分化の兆しが見られはじめ、巨大化、複雑化、増殖化、細分化は極限まで進むことになる。

作品をもっと見る

基本情報・編集情報

  • 画家イヴ・タンギー
  • 作品名死者が家族を見ている
  • 英語名Death Watching the Family
  • 分類絵画
  • 制作年1927年 - 1927年
  • 製作国フランス
  • 所蔵ティッセン=ボルネミッサ美術館 (スペイン)
  • 種類油彩
  • 高さ100cm
  • 横幅73cm
  • 投稿日
  • 編集者
  • 死者が家族を見ているの感想を書き込む

    こちらで、ぜひ本作品の感想やエピソードを教えてください。作品に関する質問もお気軽にどうぞ。