作品概要

石炭はしけ》は、画家のフィンセント・ファン・ゴッホによって描かれた作品。制作年は1888年から1888年で、Carleton Mitchellコレクション(メリーランド州アナポリス)に所蔵されている。

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1888年8月にアルルで描かれた「石炭はしけ」と題する作品は2枚ある。一枚は本作品で、縦71センチメートル横95センチメートル。もう一枚は、縦54センチメートル、横65センチメートル。2枚の作品は同一のモチーフで描かれているが、労働する男たちの人数と、そしてなによりも配色が大きく異なる。大きいキャンパスに描かれた、本作品が後から描き直したものだ。

アルル滞在中のゴッホは、精力的に作品を残したが、同時に画家として生計を立てることを望み、特に画廊で公共の場で複数の人々に見せるために描く作品は、大きなキャンバス(70センチメートル前後)で描いている。「石炭はしけ」もまた、画廊に出展することを意図して描いた。

アルルに移り住んだゴッホは、短期間に絵画のスタイルを大きく変化させた。より太い筆遣い、肉厚のマチエール、光源描写の強調、色彩の階調による奥行きや異なる平面の連続、そして色彩配列による心象表現、それらが端的に「石炭はしけ」に表現されている。

最初の作品では、手前の人々は逆行を浴びて影になっているが、描き直された作品では、影の中に緑色で細部の描写が書き加えられた。その緑が画面最上部の夕刻の空で鮮やかに繰り返されている。

夕日に照らされる雲、夕日を背に沈む雲もまた、赤や灰色のマチエールとして、リズミカルに画面の中に配置されている。緑の影、光の赤、その配列が、黒々とした小舟のはためく旗に繰り返されている。ゴッホが風景絵画で用いるバロック様式と共通の構図のように、画面中央を横切る地平を挟んで、黄色の空と水面の間に、逆光を浴びた夜の町と青い線がナイフで裂くように切り込んでいる。心象をデザインしたとさえ思わせる剛胆な配色の中に、ゴッホ特有の写実性が生き生きとみなぎっている風景描写だ。

基本情報・編集情報

  • 画家フィンセント・ファン・ゴッホ
  • 作品名石炭はしけ
  • 制作年1888年-1888年
  • 製作国不明
  • 所蔵Carleton Mitchellコレクション(メリーランド州アナポリス)
  • 種類油絵具
  • 高さ71cm
  • 横幅95cm
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